Webサイトの導線改善を成功させる方法|5つのステップで着実に
Webサイトへの集客は順調でも、コンバージョンにつながらないという課題を抱える企業は少なくありません。SEOや広告施策によって流入数を増やしても、サイト内でユーザーが迷ってしまい、最終的なアクションに至らないケースは多いものです。
一方で、以下のような声も増えています。
- 導線改善が重要だと聞くが、何から始めればよいかわからない
- 導線と動線の違いが曖昧で、チーム内で認識が揃っていない
- 改善施策を実行しても効果が出ているのか判断できない
そこで本記事では、Webサイトの導線改善を成功させるための5つのステップを解説します。導線と動線の違いから、目標設定、現状分析、施策実行、効果測定まで、コンバージョン率を高める実践的な手順を紹介しますので、サイト改善に取り組む際の参考にしてください。
目次
Webサイトの導線とは
Webサイトの導線改善に取り組む前に、まず「導線」という概念を正しく理解しておく必要があります。導線の定義や、類似用語である「動線」との違いを明確にすることで、改善施策の方向性が定まります。
導線と動線の違い
導線と動線は、一見似たような言葉ですが、Webマーケティングにおいては明確に区別される概念です。
導線とは、Webサイトの運営者がユーザーに「このように移動してほしい」と設計する理想的な経路を指します。例えば、トップページから商品一覧ページへ移動し、商品詳細ページを閲覧した後、カートに追加して購入完了に至るという流れは、EC事業者が設計する導線の一例です。
一方、動線とは、実際にユーザーがサイト内でたどった経路を指します。Google Analyticsなどの解析ツールで確認できるユーザーの行動履歴が、動線にあたります。
導線と動線の関係性を整理すると、以下のようになります。
| 項目 | 導線 | 動線 |
|---|---|---|
| 定義 | 運営者が設計する理想の経路 | ユーザーが実際にたどった経路 |
| 視点 | 運営者視点 | ユーザー視点 |
| 確認方法 | サイト設計図、ワイヤーフレーム | アクセス解析ツール |
| 目的 | コンバージョンへの誘導 | ユーザー行動の把握 |
導線改善と動線データの関係
導線改善とは、動線データを分析し、理想の導線と実際の動線のギャップを埋める作業といえます。ユーザーが想定通りに行動していない箇所を特定し、より自然にコンバージョンへ導ける設計へと改善していくことが重要です。
導線設計において陥りやすい失敗は、運営者の「こう動いてほしい」という願望だけで設計してしまうことです。ユーザーの実際の行動データを無視した導線設計は、独りよがりなものになりがちです。動線データをもとに、ユーザーの行動傾向を理解した上で導線を設計することが、改善の第一歩となります。
導線設計がビジネス成果に与える影響
導線設計は、Webサイトのビジネス成果に直接的な影響を与えます。適切な導線設計ができているサイトと、そうでないサイトでは、同じ流入数でもコンバージョン数に大きな差が生まれます。
導線設計がビジネス成果に与える影響は、主に以下の3つの観点から説明できます。
コンバージョン率と顧客獲得コストへの影響
コンバージョン率の向上
ユーザーが迷わずに目的のページにたどり着ける設計ができていれば、離脱を防ぎ、コンバージョン率を高めることができます。サイト内で「次に何をすればよいかわからない」という状態をなくすことで、ユーザーは自然とコンバージョンに向かって行動してくれます。
顧客獲得コストの削減
広告やSEOで集客しても、サイト内でユーザーが離脱してしまえば、その投資は無駄になってしまいます。導線を最適化することで、同じ広告費でもより多くのコンバージョンを獲得でき、結果として顧客獲得コスト(CPA)を削減できます。
ユーザー体験への影響
ユーザー体験の向上
導線設計が優れたサイトは、ユーザーにとって使いやすいサイトです。ストレスなく情報を得られ、必要なアクションを取れるサイトは、ユーザーからの評価も高くなります。これはリピート訪問やブランドへの信頼感につながり、長期的なビジネス成果に貢献します。
導線設計を優先すべき理由
導線設計の重要性は理解していても、「忙しくて手が回らない」「効果がすぐに見えにくい」といった理由で後回しにされがちな施策です。
しかし、流入施策に投資する前に、まずはサイト内の導線を整備することで、その後の施策効果を最大化できます。導線設計は、マーケティング施策全体の土台となる取り組みと考えることが重要です。
導線改善が必要なサインを見極める
導線改善に取り組むべきタイミングを見極めることは、リソースを効率的に配分する上で重要です。以下のようなサインが見られる場合は、導線改善を優先的に検討すべき状況といえます。
コンバージョン率が低迷している
サイトへの流入は確保できているにもかかわらず、コンバージョン率(CVR)が業界平均を下回っている場合は、導線に課題がある可能性が高いといえます。
CVRが業界平均を大きく下回っている場合、ユーザーはサイトに訪れているものの、コンバージョンに至る前に離脱していると考えられます。
CVRが低い場合に確認すべきポイントは以下の通りです。
- ゴールページ(問い合わせフォーム、カートなど)への到達率
- ゴールページでの離脱率
- ゴールページに至るまでの主要な経路
CVRが低い原因は、大きく分けて「ゴールページにたどり着けていない」か「ゴールページで離脱している」のどちらかです。前者であれば導線設計の改善が、後者であればフォーム最適化(EFO)やランディングページ最適化(LPO)が有効です。
直帰率・離脱率が高い
直帰率とは、サイトに訪れて1ページだけ見て離脱した割合を指します。離脱率とは、特定のページを最後に離脱した割合を指します。
直帰率が高い場合、ユーザーがサイトに入った瞬間に「このサイトでは求める情報が得られない」と判断している可能性があります。これは、流入元(広告やオーガニック検索)とランディングページの内容がマッチしていないか、ページ内で次のアクションが明確でないことが原因として考えられます。
特定のページで離脱率が高い場合は、そのページでユーザーの期待に応えられていないか、次に進むべき導線が不明確になっています。
直帰率・離脱率が高いページを特定し、そのページを起点に導線を見直すことで、サイト全体のパフォーマンスを改善できます。
ユーザーの滞在時間が短い
ページの滞在時間が極端に短い場合、ユーザーがコンテンツを読まずに離脱している可能性があります。これは、コンテンツの質に問題がある場合もありますが、導線設計の観点からは以下のような課題が考えられます。
ファーストビューの問題
ページを開いた瞬間に表示される領域(ファーストビュー)で、ユーザーの興味を引けていない可能性があります。ファーストビューには、ユーザーが「このページを読む価値がある」と感じられる要素を配置する必要があります。
情報の見つけにくさ
ユーザーが求める情報がページ内のどこにあるかわからず、すぐに離脱してしまうケースです。目次の設置や、情報の整理によって改善できます。
読み込み速度の問題
ページの読み込みに時間がかかると、ユーザーは待ちきれずに離脱してしまいます。読み込み時間が長くなるほど離脱率は上昇する傾向があります。
滞在時間が短いページを特定し、そのページの何が問題なのかを仮説立てて改善することが重要です。
導線改善を進める5つのステップ
導線改善は、場当たり的に施策を実行しても成果につながりにくい取り組みです。体系的なアプローチで進めることで、効率的に成果を出すことができます。以下の5つのステップに沿って導線改善を進めていきましょう。
目標とKPIの設定
導線改善の第一歩は、明確な目標とKPIを設定することです。「導線を改善する」こと自体は目的ではなく、あくまでも手段です。導線改善によって何を達成したいのかを明確にすることが重要です。
目標設定においては、以下の点を明確にします。
最終的なゴール(KGI)
導線改善によって達成したいビジネス成果を設定します。「問い合わせ数を月間100件に増やす」「ECサイトの売上を前年比120%にする」といった具体的な数値目標が望ましいといえます。
中間指標(KPI)
KGIを達成するために追うべき中間指標を設定します。導線改善の文脈では、以下のような指標がKPIとして設定されることが多いです。
- コンバージョン率(CVR)
- ゴールページへの到達率
- 主要ページの直帰率・離脱率
- ページ/セッション(1訪問あたりの閲覧ページ数)
- 回遊率
KPI設定時の注意点
KPIを設定する際の注意点として、指標を増やしすぎないことが挙げられます。見るべき指標が多すぎると、どこに注力すべきか判断が難しくなります。まずは2〜3個の重要な指標に絞って改善を進め、一定の成果が出てから指標を追加することをおすすめします。
目標設定を曖昧にしたまま施策を進めると、何をもって成功とするか判断できず、PDCAサイクルが機能しなくなります。導線改善に限らず、あらゆるマーケティング施策において、最初に目標を明確にすることが成功の前提条件です。
現状分析と課題の特定
目標を設定したら、次は現状を分析し、課題を特定します。現状分析では、主にアクセス解析ツールを活用してユーザーの行動データを収集します。
アクセス解析による定量分析
Google Analyticsなどのツールを使い、以下のデータを確認します。
- ユーザーフロー(どのページからどのページへ遷移しているか)
- 各ページの離脱率・直帰率
- コンバージョンに至るまでの経路
- デバイス別・流入元別のパフォーマンス差
特に重要なのは、コンバージョンに至ったユーザーと離脱したユーザーの行動の違いを比較することです。コンバージョンユーザーはどのような経路をたどっているのか、離脱ユーザーはどこで脱落しているのかを明らかにすることで、改善すべきポイントが見えてきます。
ヒートマップによる定性分析
数値データだけでは把握しきれないユーザー行動を可視化するために、ヒートマップツールの活用も有効です。ヒートマップでは以下のような情報を得られます。
- クリックされている箇所
- スクロール深度(ページのどこまで読まれているか)
- マウスの動き
ヒートマップを確認することで、「クリックしてほしいボタンがクリックされていない」「重要な情報が読まれていない」といった具体的な課題を発見できます。
仮説立案と次のステップ
現状分析の結果をもとに、「なぜユーザーが想定通りに行動しないのか」を仮説として立てます。この仮説が、次のステップで立案する改善施策のベースとなります。
改善施策の立案と優先順位付け
現状分析で特定した課題に対して、改善施策を立案します。導線改善の施策は多岐にわたりますが、代表的なものを以下に挙げます。
ナビゲーションの改善
- グローバルナビゲーションの項目・順序の見直し
- パンくずリストの設置・改善
- サイト内検索機能の強化
CTAの最適化
- CTAボタンの配置位置の変更
- CTAのデザイン・文言の改善
- ユーザーの温度感に合わせたCTAの出し分け
コンテンツの改善
- ファーストビューの見直し
- 情報の階層構造の整理
- 関連コンテンツへの誘導強化
ページ表示速度の改善
- 画像の最適化
- 不要なスクリプトの削除
- キャッシュの活用
施策をリストアップしたら、優先順位を付けて実行順序を決めます。優先順位を決める際の基準として、以下の観点が参考になります。
- インパクト: その施策がKPIに与える影響の大きさ
- 実行容易性: その施策を実行するために必要なリソース・時間
- 確実性: その施策が効果を発揮する可能性の高さ
インパクトが大きく、実行が容易な施策から着手することで、早期に成果を実感できます。小さな成功を積み重ねることで、チームのモチベーションを維持しながら改善を進められます。
施策の実行
優先順位に基づいて施策を実行していきます。施策の実行においては、以下の点に注意が必要です。
一度に変更しすぎない
複数の変更を同時に行うと、どの変更が効果をもたらしたのか判断できなくなります。可能な限り、変更は一つずつ行い、その効果を測定してから次の変更に進むことが望ましいといえます。
A/Bテストの活用
施策の効果を正確に測定するために、A/Bテストを活用することをおすすめします。A/Bテストとは、異なるバージョンのページを用意し、どちらがより高いパフォーマンスを発揮するかを比較検証する手法です。
Google Optimizeなどのツールを使えば、技術的な知識がなくてもA/Bテストを実施できます。ただし、統計的に有意な結果を得るためには、一定のサンプル数(訪問者数)が必要となるため、テスト期間には注意が必要です。
変更履歴の記録
いつ、どのような変更を行ったかを記録しておくことで、効果測定や振り返りが容易になります。スプレッドシートなどで変更履歴を管理し、チーム全体で共有できる状態にしておくことをおすすめします。
効果測定と継続的な改善
施策を実行したら、その効果を測定します。効果測定は、施策実行前に設定したKPIの変化を確認することで行います。
効果測定のポイントは以下の通りです。
十分な期間を設ける
施策の効果が数値に反映されるまでには、一定の期間が必要です。特に流入数が少ないサイトでは、統計的に有意な差を確認するまでに時間がかかります。焦って判断せず、十分なデータが蓄積されるまで待つことが重要です。
外部要因を考慮した評価
季節性やキャンペーンなど、施策以外の要因がKPIに影響を与えている可能性も考慮する必要があります。前年同期比や、施策を実施していないセグメントとの比較など、外部要因の影響を排除した評価を心がけましょう。
成功・失敗の要因を分析する
施策が成功した場合も失敗した場合も、その要因を分析することが重要です。成功要因を理解することで、他の施策にも応用できます。失敗要因を理解することで、同じ失敗を繰り返さずに済みます。
継続的な改善の重要性
導線改善は一度行えば終わりではなく、継続的に取り組むべきものです。ユーザーのニーズや競合環境は常に変化するため、定期的に動線データを確認し、改善を続けることが重要です。PDCAサイクルを回し続けることで、サイトのパフォーマンスを継続的に向上させることができます。
成果を出す導線設計のポイント
導線改善のステップを理解した上で、成果を出すために押さえるべきポイントを解説します。以下の3つの観点を意識することで、より効果的な導線設計が可能になります。
ユーザー視点でのサイト構造設計
導線設計において最も重要なのは、ユーザー視点でサイト構造を設計することです。運営者が「見せたい情報」ではなく、ユーザーが「知りたい情報」を起点に設計することで、ユーザーにとって使いやすいサイトになります。
ユーザー視点でサイト構造を設計する際のポイントは以下の通りです。
ペルソナを明確にする
誰に向けたサイトなのかを明確にすることで、設計の軸が定まります。ペルソナの課題、知識レベル、行動傾向を具体的にイメージすることが重要です。
カスタマージャーニーと導線設計
カスタマージャーニーを意識する
ユーザーが「認知」「興味・関心」「比較検討」「購入・問い合わせ」といったステージをどのように移行していくかを想定し、各ステージに適したコンテンツと導線を用意します。
3クリック以内でゴールに到達できる設計
ユーザーが目的のページに到達するまでのクリック数は、少ないほど望ましいとされています。一般的には、トップページから3クリック以内でゴールページにたどり着ける設計が推奨されます。
情報の階層構造の整理と可視化
情報の階層構造を整理する
情報を適切にグルーピングし、階層構造を整理することで、ユーザーが直感的にサイト内を移動できるようになります。カテゴリ分けやタグ付けを工夫することで、関連情報へのアクセスも容易になります。
サイト構造の設計は、サイトマップやワイヤーフレームとして可視化することをおすすめします。可視化することで、チーム内での認識合わせが容易になり、抜け漏れも発見しやすくなります。
設計見直しで成果につながった事例
実際、ある企業では、ポータルサイトのリニューアルにあたり、構造・導線・コンテンツ配置を徹底的に再設計しました。リード獲得に特化したマーケティングサイトとして再構成し、CVに直結する導線設計を整備した結果、プロジェクト開始から1年でリード獲得数が約4倍に成長しています。
この事例からわかるように、サイト構造を根本から見直し、目的に即した設計を行うことで、大きな成果につなげることができます。
参考:ポータルサイトの戦略設計とコンテンツSEO改善により、リード獲得数が約4倍に
CTAの最適化
CTA(Call To Action)は、ユーザーにアクションを促す要素であり、コンバージョンに直結する重要な要素です。CTAの最適化は、導線改善において優先度の高い施策といえます。
CTAを最適化する際のポイントは以下の通りです。
ユーザーの温度感に合わせたCTAを用意する
ユーザーの検討段階によって、適切なCTAは異なります。
- 情報収集段階: 「資料ダウンロード」「メルマガ登録」など、ハードルの低いCTA
- 比較検討段階: 「サービス資料請求」「導入事例を見る」など、より詳細な情報を求めるCTA
- 購入・問い合わせ段階: 「お問い合わせ」「無料トライアル」など、直接的なCTA
ユーザーがどの段階にいるかを想定し、それに合ったCTAを配置することで、コンバージョン率を高めることができます。
CTAのミスマッチを改善した事例
ある企業のオウンドメディアでは、当初すべての記事に「お問い合わせ」のCTAを設置していましたが、問い合わせはほとんど発生していませんでした。これは、検索エンジンから訪問するユーザーのニーズやモチベーションに、訴求内容がマッチしていなかったためです。
そこで、記事それぞれに対してCVポイントとなるコンテンツと、そのコンテンツに誘導するためのCTAパターンを精査しました。
「お問い合わせ」に限らず、「お役立ち資料」や「調査レポート」のダウンロードなども用意し、ユーザーのニーズに合わせた導線設計を行った結果、半期で約100件程度だったリード件数が、1年で約1,000件と10倍に拡大しました。
事例から学ぶCTA設計の原則
この事例が示すように、ユーザーがどのようなキーワード検索で訪れたかによって、ニーズやモチベーションは異なります。ユーザーの行動変容を促すためには、そのニーズやモチベーションに合わせた適切な訴求を、適切なタイミングで行うことが欠かせません。
参考:CV特化のオウンドメディアに方針転換、1年で10倍のリード獲得を実現
CTAのデザインを工夫する
CTAボタンは、ページ内で目立つデザインにすることが重要です。
- 周囲と異なる色を使用する
- 十分なサイズを確保する
- 余白を設けて視認性を高める
- ホバー時のアニメーションを加える
デザインの変更は、A/Bテストで効果を検証することをおすすめします。
CTAの文言と配置を最適化する
CTAの文言を最適化する
「今すぐ申し込む」よりも「無料で資料を受け取る」のように、ユーザーが得られるベネフィットを明示した文言の方が、クリック率が高い傾向があります。また、「残りわずか」「期間限定」といった緊急性を示す要素も、適切に使用すれば効果的です。
適切な位置に配置する
CTAは、ユーザーがアクションを起こしたいと思うタイミングで表示されることが重要です。一般的には、以下の位置にCTAを配置することが効果的です。
- ファーストビュー(ページ上部)
- コンテンツの区切り
- ページ末尾
- サイドバー(固定表示)
ただし、CTAを多く配置しすぎると、かえってユーザー体験を損なう可能性があります。適切なバランスを見極めることが重要です。
ユーザビリティの向上
導線設計が優れていても、サイト自体のユーザビリティが低ければ、ユーザーは離脱してしまいます。ユーザビリティの向上は、導線改善と並行して取り組むべき施策です。
ユーザビリティを向上させるためのポイントは以下の通りです。
ページ表示速度の改善
ページの読み込みに時間がかかると、ユーザーは待ちきれずに離脱してしまいます。Google PageSpeed Insightsなどのツールを使って表示速度を確認し、改善を進めましょう。
具体的な改善施策としては、以下が挙げられます。
- 画像の圧縮・最適化
- 不要なプラグイン・スクリプトの削除
- ブラウザキャッシュの活用
- CDN(Content Delivery Network)の利用
モバイル対応
多くのサイトでは、モバイルからのアクセスがPCを上回っています。モバイルでのユーザー体験を最適化することは、現代のWebサイト運営において必須の取り組みです。
レスポンシブデザインの採用、タップ可能な要素のサイズ確保、モバイル特有の操作性への配慮など、モバイルユーザーにとって使いやすいサイトを目指しましょう。
わかりやすいナビゲーション
ナビゲーションは、ユーザーがサイト内を移動する際の道標となる重要な要素です。以下の点に注意してナビゲーションを設計しましょう。
- 項目名は直感的に理解できる言葉を使う
- 項目数は増やしすぎない(7つ程度が目安)
- 現在地がわかるようにする(パンくずリストの設置など)
- 主要なページへは常にアクセスできるようにする
フォームの最適化
問い合わせフォームや申し込みフォームは、コンバージョンの最終関門です。フォームでの離脱を防ぐために、以下の点を確認しましょう。
- 入力項目は必要最小限にする
- 入力エラーはリアルタイムで表示する
- 入力の進捗状況を表示する
- スマートフォンでの入力のしやすさを確認する
実際の支援事例では、記事からのCTAクリックは増えているにもかかわらず、お問い合わせフォームで多くのユーザーが離脱しているという状況に直面したケースがあります。フォーム項目の簡略化やUIの見直しといったEFO施策を地道に実施した結果、問い合わせ完了率が改善され、最終的に月100件を超えるリード獲得につながりました。CTAと合わせてフォームページそのものも最適化の対象として捉えることが重要です。
参考:オウンドメディアで月100件超のリード創出、広告・営業コストゼロへ
事例に学ぶ導線改善のポイント
ここまで導線改善のステップとポイントを解説してきましたが、実際の現場ではどのような取り組みが成果につながっているのでしょうか。導線改善に取り組んだ事例から、成功のポイントを見ていきましょう。
PV重視からCV重視への転換で成果10倍
ある大手企業では、オウンドメディアを運営していましたが、PVは増加するものの、本来の目標であるリード獲得にはつながらないという課題を抱えていました。データ分析を進める中で、「PV重視のキーワード選定」と「CV無視の作りっぱなしコンテンツ」という2つの課題が明らかになりました。
そこで、オウンドメディアの運用方針を根本から見直し、リード獲得に特化した戦略を再構築しました。具体的には、以下の取り組みを行いました。
ターゲットを起点としたキーワード設計
まず、ターゲット商材を定め、その商材を検討するユーザーが検索するキーワードを洗い出しました。PVを稼げるキーワードではなく、コンバージョンにつながるキーワードを優先して対策することで、質の高い流入を確保しました。
記事ごとのCV導線最適化
次に、記事それぞれに対して最適なCVポイントを設計しました。記事訪問からフォーム完了まで、一連のコミュニケーションとしてつながるよう導線を設計し、CTAのクリックやCVの発生状況を見ながら、地道なチューニングを繰り返しました。
取り組みの成果と学び
この取り組みの結果、半期で約100件程度だったリード件数は、1年で約1,000件と10倍に拡大。オーガニック獲得が、広告に次ぐリード獲得の「第2の柱」として認識されるようになりました。
この事例から学べるポイントは、成果から逆算した設計・運用への転換です。PVを追うのではなく、最終的なゴールであるリード獲得から逆算してキーワードを選定し、導線を設計することが、成果を出すための鍵となります。
参考:CV特化のオウンドメディアに方針転換、1年で10倍のリード獲得を実現
サイト構造の再設計でリード獲得4倍
別の事例では、ポータルサイトを保有していたものの、マーケティング機能が不十分で、指名キーワードでさえ検索上位を獲得できていない状況でした。
そこで、ポータルサイトのリニューアルを実施。SEOの課題を洗い出し、構造・導線・コンテンツ配置を再設計しました。特に重要だったのは、リード獲得に特化したマーケティングサイトとして再構成し、CVに直結する導線設計を整備した点です。
また、コンテンツSEO体制の立ち上げと並行して、チーム全体のスキル底上げも図りました。方針や制作の考え方を丁寧にすり合わせ、ノウハウを統一することで、持続的な運用体制を構築しました。
取り組みの成果と学び
この取り組みの結果、プロジェクト開始から1年でリード獲得数は約4倍に成長。さらに、ポータルサイトのCV導線が整備されたことで、オフラインやWeb広告など他チャネルで接点を持ったユーザーが自然検索で再訪し、問い合わせへとつながる循環が確立されました。
この事例から学べるポイントは、目的を明確にした上でのサイト構造設計です。コーポレート機能とマーケティング機能を明確に切り分け、リード獲得という目的に絞って設計を行うことで、効率的な成果創出が可能になりました。
参考:ポータルサイトの戦略設計とコンテンツSEO改善により、リード獲得数が約4倍に
事例から見える共通の成功要因
これらの事例に共通する成功要因をまとめると、以下の3点が挙げられます。
- 目的の明確化: 何を達成したいのかを明確にし、その目的から逆算して戦略を立てている
- ユーザー視点の設計: ユーザーのニーズやモチベーションを理解し、それに合わせた導線を設計している
- 継続的な改善: 一度の施策で終わらず、データを見ながら地道にチューニングを繰り返している
導線改善は、劇的な変化を一度に起こすものではありません。地道な取り組みの積み重ねが、やがて大きな成果につながっていきます。
訴求軸の統一とサイト全体設計で成果につながった事例
サイト内の導線だけでなく、訴求軸そのものを見直すことで成果につながるケースもあります。ある企業では、複数のサービスを展開する中で訴求の一貫性が失われており、ユーザーに「自分ごと」として受け取ってもらいにくい状態になっていました。
そこで、会社としてのありたい姿とユーザーのインサイトを加味した形でサービスの訴求軸を統一し、全ページのコミュニケーションを見直すリニューアルを実施しました。セッション数には大きな変化がなかったにもかかわらず、サイト内のCTA改善と導線の整備だけでCV数が約1.5倍に拡大しています。
この事例は、流入を増やす施策よりも先に、サイト内のコミュニケーションを整えることの重要性を示しています。
導線改善でよくある失敗とその回避策
導線改善に取り組む際に陥りやすい失敗パターンと、その回避策を解説します。これらの失敗を事前に理解しておくことで、効率的に改善を進めることができます。
データを見ずに改善を進める
最も多い失敗は、データを確認せずに「こうすれば良くなるはず」という思い込みで改善を進めてしまうことです。
例えば、「CTAの色を変えれば効果が上がる」「ページを増やせば流入が増える」といった施策を、根拠なく実行してしまうケースがあります。しかし、実際にはユーザーの課題は別のところにあり、その施策では効果が出ないということも少なくありません。
回避策
改善施策を立案する前に、必ず現状のデータを確認しましょう。Google Analyticsでユーザーの行動データを分析し、どこに課題があるのかを客観的に把握することが重要です。
また、施策の効果も必ずデータで検証しましょう。「なんとなく良くなった気がする」という感覚ではなく、KPIの変化を数値で確認することで、施策の有効性を正確に判断できます。
データに基づいた意思決定を習慣化することで、導線改善の精度は格段に向上します。
目標が曖昧なまま施策を実行する
「導線を改善する」という漠然とした目標のまま施策を実行し、結果として何を達成したいのかがわからなくなってしまう失敗も多く見られます。
目標が曖昧だと、何をもって成功とするか判断できないため、施策の評価ができません。また、優先順位の判断もできず、場当たり的な施策実行になりがちです。
回避策
導線改善に取り組む前に、達成したい目標とKPIを明確に設定しましょう。「問い合わせ数を月間50件から80件に増やす」「CVRを1.5%から2.5%に改善する」など、具体的な数値目標を設定することで、施策の方向性が定まり、効果測定も容易になります。
また、目標は関係者全員で共有することが重要です。チーム全体が同じ目標に向かって取り組むことで、施策の一貫性が保たれ、効果も最大化されます。
一度の改善で終わらせる
導線改善を一度実行して「改善は完了した」と考えてしまう失敗も少なくありません。しかし、導線改善は一度行えば終わりではなく、継続的に取り組むべきものです。
ユーザーのニーズは常に変化しています。競合サイトも常に改善を続けています。一度の改善で満足してしまうと、時間の経過とともにパフォーマンスは低下していきます。
回避策
導線改善は、継続的なPDCAサイクルとして捉えましょう。定期的にデータを確認し、新たな課題を発見したら改善施策を立案・実行するというサイクルを回し続けることが重要です。
月次や四半期ごとにレビューを実施し、KPIの推移を確認する習慣をつけることをおすすめします。小さな変化にも気づき、素早く対応することで、サイトのパフォーマンスを継続的に向上させることができます。
継続的な改善を実現するためには、改善活動を属人化させず、組織として取り組む体制を構築することも重要です。担当者が変わっても改善が継続できるよう、プロセスを標準化し、ナレッジを蓄積していきましょう。
まとめ
Webサイトの導線改善は、コンバージョン率を高め、マーケティング施策全体の効果を最大化するための重要な取り組みです。本記事で解説した5つのステップを参考に、自社サイトの導線改善に取り組んでみてください。
導線改善の要点を整理すると、以下の通りです。
- 導線と動線の違いを理解し、動線データをもとに導線を改善する
- 改善に着手する前に、明確な目標とKPIを設定する
- 現状分析で課題を特定し、優先順位をつけて施策を実行する
- 施策の効果はデータで測定し、PDCAサイクルを継続的に回す
- ユーザー視点でのサイト設計、CTAの最適化、ユーザビリティの向上を意識する
導線改善は即効性のある施策ではありませんが、地道に取り組むことで着実に成果が現れます。データに基づいた改善を続けることで、サイトのパフォーマンスは確実に向上していきます。
まずは自社サイトの現状を分析し、最も改善インパクトの大きい箇所から着手してみてはいかがでしょうか。
この記事は、社内の知見や実績データを活用し、ユーザーにとって利便性の高いコンテンツを生み出すよう設計されたAIを活用して制作し、マーケターがレビュー・監修した後に公開しています。KAAANは、AIと人の共創によって高品質なコンテンツを効率的に制作しています。
カテゴリ
ノウハウ記事をシェア
関連記事
コンテンツマーケティングの種類を解説|目的別の選び方
BtoBコンテンツマーケティングとは?成果を出す戦略と実践手法
オウンドメディアでAIを活用する方法|成果を出すための実践ポイント
オウンドメディアとは?目的・メリット・成功のポイントを解説
オウンドメディアのメリットとは?導入前に知っておきたい8つの効果と注意点
オウンドメディアの立ち上げ方を解説|手順・費用・成功のポイント
オウンドメディアマーケティングとは|目的・戦略・運用方法を体系的に解説
オウンドメディアのマネタイズ方法|収益化と手順を解説
オウンドメディア戦略の立て方| 設計から運用まで成果につなげる実践ガイド
オウンドメディアの6つの集客方法|戦略設計から効果測定まで解説
ご相談・お問い合わせ
KAAANへのご相談やお問い合わせを承ります。事業成長を実現するための最適な解決策をご提案いたします。
会社案内資料
KAAANの会社案内をダウンロードいただけます。サイトグロースで事業成長を実現する支援内容をご紹介します。