業務支援系SaaS企業、総合DXプレイヤーへの転換に挑戦

サイトの刷新でCV数1.5倍、新たな成長軌道へ

永田 さおり

永田 さおり

Growth Architect

背景

特定業種向けの業務支援サービスを展開するSaaS企業では、長年にわたり主力プロダクトを中心に事業を展開してきた。既存サービスの提供実績が豊富で、業界内でも一定の認知を確立していた。

一方で、様々なプロダクトをリリースし、特定業界にまつわるDX推進全般を支援するような立ち位置を築き上げたいと思っていた。

そこで、経営層主導のプロジェクトとしてコーポレートサイトを刷新し、同時に複数の新サービスのリリースも行うことになった。リニューアルでは、総合的な業務支援を提供する企業としての方向性を示しつつ、既存サービスの価値も引き続き伝えていく方針が打ち出された。

サイトリニューアルを機に、サービス認知の再整理と新たな顧客接点の創出を目指し、マーケティングリードの増加を定量目標としたプロジェクトが進行された。

補足要件

  • マーケティングリードがしっかりと取れるサービスサイトへと移行していきたいという要望もあった

具体的なプロセス

STEP

1

新商材の商談状況や失注理由などを徹底リサーチ

現状既存のサービスからの商談が組めている率が高いことから、それぞれの商談に至った理由、失注した理由など、諸情報の整理を実施。

見えてきたサービスの現状や課題などを踏まえ、複数のサービスを統合してどのように見せることで実現したい世界を実現できるようになるのか、情報整理を行った。

また、それに付随してリニューアル後の成果としてコミュニケーションを変更していくことはもちろん、マーケティングリードの獲得も見据えた内容を考えていく必要があった。

STEP

2

サービスサイト全体の骨幹を決め、戦略の方針を策定

整理した情報から見えてきたユーザーのインサイトと、会社としてありたい姿を加味しながら既存サービスと新商材2つをどのような見せ方に落とし込むか、方針を策定。

同時に、これまで一貫性がなかったサービス訴求の軸を統一させ、それに付随するサービスの見せ方へと変更した。

会社としてのありたい姿や実現したい世界観、そのためにどのようなサービスを提供しているのかなどをユーザーにも伝わるように全体シナリオを描き、設計を行った。

STEP

3

マーケティングリードを獲得できるサイト変更と実装チームの体制構築支援

全体の訴求軸と企業としての世界観を伝えるためのシナリオに沿って、サイトの全ての下層ページ(サービスの紹介ページ、機能紹介ページ、コンテンツ、問い合わせフォーム、Thanksページなど)でユーザーとのコミュニケーションを見直し、修正を行うことに。

デザインのワイヤーフレームを作成しながら、デザイン・コーディングとサイトのリニューアルがワイヤーフレーム通りにきちんと実行ができるよう、社内体制の構築のサポートも行った。

結果または成果

リニューアル前後でCV数が200から300へと1.5倍増の変化

会社としてありたい姿や実現したい世界観と、ユーザーが求めているインサイトを加味してシナリオや訴求軸を定め、サイトデザインの実装ができるチームを構築、サイトリニューアルと新商材のリリースを行なった。その結果、リニューアル前後でCV数が200から300へと1.5倍増加。

一方でWebサイトへのセッション数には大きな変化はなかったことから、Webサイト内のCTA改善や構成へのテコ入れだけでCVRを劇的な改善につながった結果となった。

著者

永田 さおり

永田 さおり

Growth Architect

業界歴10年以上。2017年株式会社MOLTSに参画。BtoB・BtoC問わず多様な業種業態でマーケティングの立ち上げから実行までを一貫支援。組織開発やコミュニケーション設計を中心にコンサルティングを行う。

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