外部委託をやめて自分でLPを作ったら、2週間でCPAが半分になった話。

香西 俊哉

香西 俊哉

Marketing Director / Consultant

主に広告領域でクライアントを支援している、ディレクターの香西です。

弊社では、毎週のようにAI勉強会が開かれています。SEO記事の制作フローをAIで組み直して、自然検索からの問合せを四半期で2倍にした話。クライアント提案資料の競合リサーチをAIに巻き取って、提案通過率を一段引き上げた話。……同僚たちが当たり前のように出してくる活用事例を聞くたびに、「で、自分は今週AIで何をやれたんだっけ?」と反省していました。

自分自身のAI活用としては、広告運用の月次レポート作成を手伝ってもらうことがほとんど。AIで業務の効率化はできていても、そこから先、成果につなげているメンバーとの差を毎週のように感じていました。

……今回共有するのは、そんな自分が「みんなに追いつこう」という思いで取り組み、初めてAIと協働して成果を出せた、とある広告案件の話です。

AI時代のプロジェクト設計の肝は、関わる人を減らすこと

社内では、「AI時代のプロジェクトは、人を増やすほど遅くなる」と繰り返し聞いていました。

AIの力で個人のアウトプット速度が10倍になったとしても、その先に人を介在させた瞬間、承認の往復や調整の時間にその速度が吸われていく。たとえ個人の生産性は跳ね上がっても、プロジェクト全体のスピードはなかなか上がらない、という話です。

外部パートナーに制作を委託していると、デザイナーやディレクターのアサインに数日、ワイヤーの初稿に1週間、フィードバックの反映にまた数日、最終確認に数日……というふうに、関係者が増えるたびに「待ち時間」が積み上がっていきます。自分一人で完結するならば数時間で済む判断が、相手の稼働カレンダー次第で1週間後にずれ込むというのは、めずらしい話ではありません。

プロジェクト全体の速度を上げたいなら、AIの力を借りて自身の守備範囲を広げ、プロセスを組み替え、関わる人の数そのものを見直す必要がある。 それが、社内で繰り返し聞いていた話でした。

外部パートナーへの委託をやめて、LPを自分で改善してみた

そんなとき、広告運用を支援しているクライアント案件において「自分でLPを作れるチャンス」が幸いにも回ってきました。これまで外部パートナーにお願いしていた制作を、自分に任せてもらえることになったんです。

正直なところLP制作の経験はなかったのですが、AI時代のプロジェクト設計らしく「自分+AI」だけで回してみようと一念発起。 踏んだ手順は、次のとおりです。

  • クライアントのヒアリング音源と、利用者の声をまとめたデータを Claude Code に渡して集計する
  • そこから大まかなLPのアウトラインを起こす
  • もともとあった既存LPと、新しいアウトラインの差分を出す
  • 1日かけてクライアントとすり合わせ、アウトラインを確定する
  • Claude Code にプロトタイプ案を作らせる
  • 出てきた初稿に対して、フィードバックを5回ぐらい往復する
  • 本番投入後、運用しながらヒートマップを見て、コンテンツの順番を組み替える

最初に Claude Code が出してきたプロトタイプは、いま思えばかなりしょぼいものでした。そのまま本番に出せる代物では決してなかった。そこから5回ぐらいフィードバックを繰り返して、ようやくデザインも内容も納得のいくレベルに持っていけました。

2週間でCPA半分、CVR2〜3倍。初期スピードはその後の数字も大きく変える

LP公開後、無事に数字が動きました。CPAは25,000円から10,000円ぐらいまで下がり、CVRも2〜3倍に。

また、ここに至るまでの期間は約2週間。 外部パートナーに委託していたら同じ規模の改善で1ヶ月程度は溶けていたと思うので、倍のスピードで成果につながりました。

単月の数字だけ見ると「CPAが半分」「CVRが2〜3倍」という話ですが、初期スピードが効いてくるのは、その後の数字です。

たとえば月にCVが50件出ているサービスで「CVRを2倍(月100件)にする」という改善を仕掛けるとします。3ヶ月かけて段階的に100件まで到達するのと、初月で100件にたどり着けるのとでは、その後の景色がまったく違ってきます。目標ラインに早く届けば、その分だけ早く「次の改善」に取りかかれる。初期スピードの差は、同じ期間内に積み上がる成果の総量そのものを変えていきます。

メンバーにこの事例を共有したところ、「なにが一番成果に効いたんですか?」と聞かれ、次の4つを挙げました。

① 料金訴求の位置変更:競合優位性のある料金紹介パートを、ページ下部からファーストビュー直後に移動

② 値引き幅の最適化:CPA的に許容できる範囲で入会金キャンペーンの値引き幅を調整

③ 上位コースへの動線追加:メインプランのほかの上位コースも選べるよう動線を調整

④ スマホ版のノイズ除去:ややノイズになっていたタレント写真を、クライアント相談のうえスマホ版だけ削除

……この2週間で試行錯誤していたのは、「どんなAIツールを使うか」「どんなプロンプトにするか」ではありません。料金の順番を見直し、キャンペーン値引き幅を最適化し、アップセル動線を設計し、邪魔な要素を外す。AI以前の運用でも同じように効くはずの正攻法ばかりです。

ただ、今回それを2週間で実装までできたのは、データ分析やプロトタイプ制作の速度をAIが引き上げてくれたおかげでした。

プロジェクトに関わる人を絞るだけで、グッと速くなる

仮に「料金の順番を入れ替えてほしい」と外部パートナーに依頼すると、なんだかんだ1週間ぐらいかかります。それが、自分の手元で動かせると、数時間で本番に反映できる。社内で繰り返し聞いていた「AI時代のプロジェクトは、人を増やすほど遅くなる」という話が、自分のプロジェクトでようやく腹落ちしました。

今回うまくいったのは、「自分が劇的にAIを使いこなせたから」ではないと思っています。AIの力を借りて、自分の守備範囲を少し広げ、プロジェクトに関わる人を絞れた。その結果として、検証スピードが上がり、成果につながりました。

AIでガンガン成果を出している他のメンバーに負けないよう、自分ももっとスピードを上げて、クライアントの数字を動かしていきたいと思います。

この記事は、社内の知見や実績データを活用し、ユーザーにとって利便性の高いコンテンツを生み出すよう設計されたAIを活用して制作し、マーケターがレビュー・監修した後に公開しています。KAAANは、AIと人の共創によって高品質なコンテンツを効率的に制作しています。

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コラム

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AI

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香西 俊哉

香西 俊哉

Marketing Director / Consultant

Web制作会社でセールス経験を積んだ後、広告運用コンサルタントとして、リスティング広告やSNS広告、GA4導入支援など幅広く担当。少額案件から月額数千万円規模まで運用。2025年6月よりKAAANに参画。

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