競合他社からだけでなく、類似市場から参考となるアイデアを見つける

寺倉 大史

寺倉 大史

Director

想定場面や課題

新しくマーケティング施策を立ち上げたり、新規事業を企画したりする際には、「何か参考になるアイデアが欲しい」と感じることが多い。そんなとき、多くの人はまず競合の事例を調べるが、実際には「自社では再現できない」と感じることも少なくない。

例えば、「予算が違う」「サービス内容が不足していて真似できない」「すでに他社が先に進んでいて後発では厳しい」といった理由から、使えそうなアイデアが見つからないケースはそう珍しくない。もちろん、最初から完璧なアイデアがなくても問題ないし、無理に探さなくても進める方法はある。

ただ、何かしらヒントが欲しい場合や、新しい視点を得たいときには、「競合」ではなく「類似市場」から着想を得る方法が効果的だ。自社と完全に同じではないけれど、一部が重なる市場や事業からのアイデアは、ちょうどよい刺激になり、再現性も持たせやすい。

解決策

競合の事例を調べても良いアイデアがない、と行き詰まったときは、類似市場を探すといいアイデアが得られることがある。類似市場を探すときは、いきなり具体的な企業や業界を見るのではなく、自社のサービスやターゲットを抽象化するところから始めると良い。

やり方としては、まず、今考えているテーマを4つ以上の項目に分解してみる。たとえば、「20代向けメンズ / 美容のD2C事業を立ち上げたいとなった時、次のような類似市場が考えられる。

「20代向け・男性・美容系・D2C」

そのうえで、少なくとも2つ以上の項目が共通する市場を探していく。今回の例だと、次のような類似市場が考えられる。

・20代男性向け / アパレルショップ(ターゲットと販売モデルが共通)

・女性向け / 美容D2C事業(プロダクト軸と販売モデルが共通)

・メンズ向け / サプリD2C事業(ターゲットとプロダクト性が共通)

共通項が1つだけでも着想のヒントにはなるが、2つ以上あると、より具体的で再現しやすく、差別化しやすいアイデアに出会いやすくなる。競合市場ではアイデアが似通いやすいが、少し離れた類似市場では、同じ課題に対してまったく違うアプローチが取られていることもある。

そうした違いこそが、視野を広げるヒントになる。「今の自社には真似できない」と感じたときこそ、一歩引いて類似市場を見る。そうすることで、無理なく自社にも落とし込める、新しい戦略のきっかけがそこにある。

著者

寺倉 大史

寺倉 大史

Director

業界歴10年以上。マーケティング全体の戦略、プランニング、PM、組織開発など幅広く累計100社以上を支援。藍染職人、株式会社LIG執行役員を経て、デジタルマーケティングカンパニー『MOLTS』を設立。

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