感覚頼りのキーワード選定をやめ、成果に直結するキーワードツリーの作り方

永田 さおり

永田 さおり

Growth Architect

想定場面や課題

オウンドメディアやコンテンツSEOを進めるとき、自分たちが親しみがあったり、なんとなくのイメージでキーワードを選び、そのまま記事を作ってしまうケースは少なくない。特にオウンドメディア運用のノウハウがない状況で運営している場合、「このキーワードが良さそう」「とりあえず書いてみよう」といった感覚的な判断で進めてしまうことがある。

しかし、こうした場当たり的なやり方では、効果のある記事を安定的に作り続けることは難しい。キーワードの選定とコンテンツ化に計画性がないと、必要なテーマが抜けていたり、逆にあまり検索されないキーワードに時間を使ってしまったりする。

結果として、流入が増えない・CVにつながらない・投資対効果を説明できない、という問題が起こる。実際、「どんな検索ワードでユーザーが訪れるのか」をきちんと整理できていないと、コンテンツの方向性がブレてしまい、制作リソースも無駄になる。

オウンドメディアは短期で成果が出にくい施策だからこそ、戦略的に運用する仕組みがないと、社内での評価も得られにくくなる。このような状況を防ぐためには、あらかじめコンテンツ設計の土台となるキーワードツリーを整えておく必要がある。

解決策

肌感覚でのキーワード選定ではなく、戦略的にキーワードを選定できるようにするためには、成果につながるマストキーワードの設定をする。マストキーワードとは、企業のサービスや商品にとって、もっとも重要な言葉であり、売上や商談に直結するようなキーワードのこと。

例えば、オウンドメディアに関するサービス提供をしている場合、「オウンドメディア運用代行」「オウンドメディアコンサル」といったワードが該当する。基本的にカスタマージャーニーを基にキーワードを選定するが、最初は仮のキーワードでもかまわない。

施策を進めながら随時見直していくスタンスが重要になる。また、状況や環境の変化に合わせて、柔軟にアップデートしていく、固定観念にとらわれないことがポイントとなる。コアキーワードが決まったら、そこから記事の構成をつくるように、見出しレベルで関連キーワードを広げていく。

さらにそれを細分化し、関連する検索ワードをツリー状に展開していくと、記事構成の全体像が整理される。このプロセスは、まさに「検索ニーズをもとにした設計図」を作る作業といえる。

ここで注意したいのは、同じテーマでも検索者によって、「オウンドメディアコンサル」で検索する人もいれば、「ウェブサイトのグロース支援」「ウェブコンテンツ最適化」など、まったく違う言葉で探す人もいるという点。

こうした言い回しの違いも念頭に入れ、それぞれの検索意図に合わせて、キーワードツリーを構築しておくと抜け漏れが防げる。また、1つの記事に詰め込みすぎると、どっちつかずの内容になりやすい。そのため、同じテーマでも、検索結果に出てくる情報がまったく異なるキーワードは、別記事として制作する。

最後に大切なのは、キーワードツリーを「作って終わり」にしないこと。市場やユーザーの動きは常に変化しているため、月に1回程度は見直しを行い、新たなキーワードを追加したり、優先順位を変えたりして、柔軟にアップデートしていくことが必要だ。

このようにキーワードを整理・構造化することで、長期的に効果の出るコンテンツ設計が可能になり、オウンドメディア全体の成果も高まっていく。

著者

永田 さおり

永田 さおり

Growth Architect

業界歴10年以上。2017年株式会社MOLTSに参画。BtoB・BtoC問わず多様な業種業態でマーケティングの立ち上げから実行までを一貫支援。組織開発やコミュニケーション設計を中心にコンサルティングを行う。

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