広告のムダ打ちを減らし、意欲の高い層に届くキーワードの見つけ方

東山 博行

東山 博行

Marketing Director / Consultant

想定場面や課題

広告運用で、多くの企業がまず検討するのが、「できるだけ多くのユーザーにリーチする方法」。そのため、ECサイトや商品販売においても、「商品カテゴリ+購入」「商品カテゴリ+通販」など、検索ボリュームの大きな一般キーワードを使った出稿を優先しがちである。

確かにこれらのキーワードは潜在層にも届きやすく、母数としての魅力はある。しかし同時に、こうした一般キーワードは競合も多く、CPCが高騰しやすい。その結果、広告予算に限りがある企業にとっては、費用対効果が合わず獲得効率が著しく悪化するという事態に陥りやすい。

一方で、自社サイト名や指名系キーワードでの出稿は比較的安定しているものの、それだけでは目標とする売上規模に届かない。このように、多くの企業が「認知はあるが競争が激しいワード」と「獲得はできるがボリュームが小さいワード」の二極に偏った手法をとってしまい、その中間にある有効な選択肢を見落としているケースが少なくない。

解決策

この課題を解決するために有効なのが、限定商品を軸としたキーワードへの転換である。自社でしか販売していない商品や、独占販売権を持つ商品、コラボ商品など、他社が同じ名称で広告出稿できない商品を起点にキーワード設計を行うことで、競争のない検索領域をつくり出すことができる。

このアプローチではまず、対象となる限定商品を数点選定し、その商品名を含むワードでテスト配信を実施する。認知度のあるコラボ商品や人気コンテンツとの関連商品であれば、既に検索需要が一定数存在しているため、即時的な反応が得られやすい。

一方で、認知度の低い商品は検索される機会自体が少ないため、効果が限定的になるリスクもある。どの商品であれば検索ボリュームとCVのバランスが取れるかを見極めるためにも、テスト運用と効果測定のプロセスが不可欠となる。

一般的なカテゴリーのワードと比較して、限定商品名による広告はCPAの劇的な改善につながるケースが多い。CPCが抑えられ、しかも購買意欲の高い層に絞って訴求できるため、全体の費用対効果が飛躍的に向上する。

この手法を中長期的に最大化するには、広告運用側だけでなく、商品企画チームや販売戦略チームなどとの連携が不可欠。限定商品を企画する段階から、検索ニーズとの接続やキーワード設計を意識することで、広告との連動性が高まり、戦略全体の効果が大きくなる。

売上向上を第一優先とした判断軸を持ち、データに基づいた戦略設計と、組織横断的な連携体制を築くことで、限定商品を起点としたキーワード選定は、継続的な成果を生み出す有力な手段となる。

著者

東山 博行

東山 博行

Marketing Director / Consultant

業界歴15年以上。アフィリエイト、リスティング、ディスプレイ、SNS広告など幅広い運用型広告を担当。数十万〜数千万円規模の広告運用とCTR・CVR改善、インハウス化で自走型体制の構築を支援。

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