キーワード設計は、戦略実行やコンテンツの運用・管理に欠かせない

オウンドメディアの運用において、キーワードツリーを作成せずに記事のURLやタイトルのみを管理しているケースが多い。このような状態では、コンテンツ全体の整理が不十分になり、適切な管理や運用が難しくなる。特に、BtoC向けのメディアはターゲットが広く、キーワードのボリュームや関連キーワードの数も多いため、記事数が増えやすく、適切な管理や運用ができない状況に陥りやすい。

一方、BtoBではターゲットが限定的であるため、例外はあるものの、キーワードのボリュームや関連キーワードの数が比較的少なくなる傾向がある。数百を超える規模のBtoCメディアで管理が適切に行われなければ、どこに何があるのか把握しづらくなり、運用が煩雑になる。

このような課題を防ぐために、キーワード戦略を明確にし、その戦略に基づいたキーワードツリーの作成とコンテンツの管理・運用が必要になる。

キーワードツリーを作成することで、現在のコンテンツの進捗状況が可視化される。さらに、このツリーを基に月ごとの制作本数やリライトの優先順位を決めることで、より戦略的な運用が可能となる。たとえば、そのメディアで獲得すべきキーワードの全体像が可視化されることで、おおよそどのくらいのIMPが獲得できるかが分かり、記事制作を進めることでおおよその流入やCV数を試算できる。

管理方法としては、スプレッドシートなど編集部全員がリアルタイムに更新できるツールを活用するのが好ましい。キーワードツリーの中にコンテンツ管理シートを組み込むなど、すべての情報を一元管理することで、情報の分散を防ぎ、管理の煩雑さを軽減することができる。

また、記事の更新履歴やリライトの必要性を一覧で確認できるようにすることで、運用の効率化にもつながる。無駄な作業を減らすためにも、まずはキーワードツリーの作成を検討することをおすすめする。