高級キッチンメーカー、使いづらいブランドサイトが課題に
仮:本ケーススタディは、実際にあった事例をもとに組み立てられていますが、匿名性、NDA上の問題により、こちら側が提供した内容、かつ詳細データを掲載しないことを前提にし、意図がずれないように変更されております。また、数値データなどは、誇張がないよう低く掲載されていますので、実際のデータとは異なることがあります。
プロダクトシェアNo.1の国内メーカーと海外の同業種メーカーが、デザインと性能を重視したハイエンドキッチンプロダクトを生み出すためにブランドを立ち上げ、数年後に20周年を迎える。それに伴い、メーカーや建築家などのプロユーザーやエンドユーザー向けのブランドサイトをリニューアルすることとなった。当時のブランドサイトは、古びたデザインや高級感不足、製品の訴求力不足、営業ツールとしての不十分さなど、運用面での更新性・柔軟性の不足などに課題があった。また、コロナ禍以降、ショールームが少なくなり、実際に目で見て導入を検討することが難しくなっていた。それらの課題をクリアした上で、20周年記念モデルのプロダクトや新カテゴリーの製品リリースにも対応する必要があった。そのため、ブランドの世界観を再構築し、情緒性と機能性を両立する新たなブランドビジョンを作り上げることがミッションとなった。
使いやすさを追求した構造や機能の設計
サイト上でいかに導入後のイメージが持てるかが重要。そのため、サイトのカラーモード切り替え機能を導入し、明るい部屋や暗い部屋など、異なる環境での製品設置イメージをサポートする機能を設計。また、製品ページをプロユーザー向けの資料ダウンロードとエンドユーザー向けの製品の特徴を紹介する2部構成をフォーマットにし、すぐに目的が達成できる構造に。他にも現行品、廃盤品、オプション品など多岐に渡る大量の製品は、資料として閲覧できることも求められているため、より簡単に検索できる機能を設計した。さらにブランドのセールス担当者が営業ツールとして十分に活用できるように配慮しながら設計を行なった。
品質・ブランドの理念や価値観を感じられるコンテンツへの改変
ハイエンド向け製品として、各製品の質感や品質イメージが伝わるように小さかった製品画像などを拡大・高解像度に改変。また、製品設置イメージを具体的に想像しやすいように、豊富なシーンのイメージを用意、ユーザーに製品がどのようにインテリアに調和するかをイメージしやすくした。また、ブランドのフィロソフィを整理し、メッセージを新たに開発するとともに、価値観や理念を深く訴求するコンテンツやブランドを言葉でも表現するために新しい言葉を作り出すなど、拡充を行った。
ステークホルダーに寄り添い、未来を見据えた耐久性を実現
高級商材を検討するユーザーは一定のこだわりを持っており、製品を提供するブランドとしてその期待に応えるために、検討に必要なコンテンツを多角的に整備し、満足感を与えることが求められる。今回のサイトリニューアルは、プロユーザーやエンドユーザー、運営しているブランドなどにしっかりと目を向け、情緒性と機能性を両立させることにこだわり続けたことで、使いやすいサイトになるだけではなく、ブランドが持つ理念や高級感を表現する構成・デザインを実現。各課題を解決しながら、今後の新カテゴリーの製品リリースにも対応可能な柔軟な運用環境を構築することができた。また、製品ページが整備されたことで、コストとなっていた紙カタログからの移行への基盤作りにつながったり、資料が見つけられないという問い合わせが減少した。各課題をクリアしながら、将来を見据え20周年以降も運用可能な耐久性のあるサイトが構築できた。
企業
株式会社KAAAN
純広告・記事広告 , コンテンツマーケティング , マーケティング戦略
プロセスでなく、成果を、事業成長を提供
KAAANは、漠然とした企業、事業の業績やマーケティングの課題に対して、現状を把握し、診断し、今、やるべきことを明確化。ゴールに向けて伴走し、業績向上・成果最大化を請負うマーケティングエージェンシーです。
著者
藤牧 篤
Design Director
1974年、栃木生まれ。クリエイティブプロダクション数社にて、デザイナー、アートディレクター、クリエイティブディレクター、デザイン部門マネージャーを務める。新規事業におけるプロトタイピング、プロダクトのインターフェイスデザイン、ブランドの構築や改善、空間演出など、包括的なクリエイティブ支援を経験。事業開発におけるプロダクト設計やブランド構築に横断的に関わり、可視化や具体化の領域を幅広く担当する。2023年12月よりTHE MOLTSに所属、2024年9月よりKAAANに参画。