オウンドメディアやコンテンツSEO施策を強化する際、まずコンテンツ制作に着手してしまうケースが多い。しかし、リード獲得をKPIとする場合、コンテンツSEOは成果が出るまで時間がかかる「足の長い施策」であり、短期的な成果には直結しづらい。特に、既存のサービスサイトに一定の流入があるにもかかわらず、CVが十分に獲得できていない場合、流入を増やすだけでは成果につながらない。サイト内でCVの取りこぼしが続く限り、新たな流入を増やしてもCV効率が悪く、投資対効果も上がらない。そのため、コンテンツ制作に進む前に、既存サイトのCVRを見直し、取りこぼしを改善することが、施策全体の成果最大化に不可欠となる。
この課題を解決するために、まず、既存サイトのCVR改善から着手する。フォーム導線の設計、CTA配置の最適化、ランディングページの情報設計などを行い、ユーザー行動データをもとに離脱箇所を特定して改善していく。たとえば、重要なCTAがスクロール後半に埋もれていないか、フォームの入力項目が過剰に多くないかをチェックする。ランディングページでは、ファーストビューでユーザーにメリットが伝わっているか、ストーリーに齟齬がないかなどを確認する。こうして既存流入からのリード獲得効率を高めたうえで、コンテンツ制作フェーズに進む。この順番を守ることで、新規流入が成果に直結し、全体のマーケティングの投資効果も向上する。最終的には、流入拡大とCVR向上の両立を図り、リード獲得から商談化まで一貫した動線を整備する。このアプローチにより、オウンドメディア施策全体を着実に成果へつなげることができる。