成果を得たり、行った施策の評価をするために、KPIの設定は重要だが、「その数値をどう上げるか」が曖昧、または現場担当者レベルまで認識が取れていない事が多い。KPIがどのような要素で構成されているのか、そして達成のためにどのようなアクションを取るべきかが落とし込めていないと、リソースをかけた施策が本当に貢献しているか判断できず、優先順位のない施策が並列に進行してしまう。その結果、チームの動きは分散し、効果のあるアクションが見えづらくなる。さらに、データが属人的に管理されていたり、チーム内で見るべき指標が統一されていない場合、意思決定のスピードや精度も落ちる。数値の集計や確認に時間がかかり、会議のたびに出どころを探すような状況が続くと、現場の疲弊にもつながってしまう。こうした課題に対応するには、KPIがどのような要素で構成され、それぞれがどう関係し合い、どのようにKPI達成へ結びつくのかを可視化することが必要。また、データを迅速かつ正確に共有できる体制を整えることで、チーム全体としてKPIに貢献しやすくなる。
まず、設定したKPIを起点にツリー構造を描き、「どの数字が動けば最終成果に近づくのか」を逆算する。たとえば、「商談数を増やす」がKPIであれば、そこに至るまでのCV数、流入数、CVRなどを段階的に分解し、それぞれに対応する施策と指標をひもづけていく。たとえば「商談数を増やす」がKPIの場合、そこに至るまでのCV数・流入数・CVRなどを段階的に分解し、それぞれに対応する施策と指標をひもづけていく。これにより、施策の数ではなく「目標への貢献度」に基づいて優先順位を判断できるようになる。次に、リアルタイムで数値状況が把握できるように、主要な指標はダッシュボードに集約し、チームで共有する。Google AnalyticsやBIツールなどを使って、定点で確認できる仕組みをつくることで、判断のたびに集計作業を繰り返す状況を避けられる。また、報告会や定例の場では、KPIツリーをベースに「いま動かすべき数値」と「そのためのアクション」を共有し、チームの思考を揃える。このように、KPIツリーをもとに改善の優先度を明確にし、焦点を絞った施策運用へ切り替えることで、日々のアクションが成果に直結する体制をつくることができる。