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UI設計は、カスタマージャーニーを起点に作成する

想定場面や課題

オウンドメディアを立ち上げる際、ユーザー行動を十分に踏まえず、感覚的にサイト構造やページUIを設計してしまうケースは少なくない。このような設計では、ユーザーが必要な情報にたどり着けず、導線も分かりづらくなり、期待するアクションにつながりにくくなる。たとえば、課題認知フェーズのページでは、課題解決に直結する情報設計が求められ、比較検討フェーズでは、サービスの特徴、サービス比較や導入事例など、ユーザーの判断材料を適切に提示する必要がある。各フェーズに応じた設計ができていないと、ユーザー体験が損なわれ、CVRにも悪影響を及ぼす。ターゲットユーザーとコミュニケーションをする、という視点が欠けたサイトは、成果が出るまでに時間がかかり、大規模な改修を迫られるリスクも高まる。こうした事態を防ぐには、カスタマージャーニーを起点に、ユーザー視点でサイト構造とページUIを設計することが重要だ。

解決策

コミュニケーションを意識したUIを設計するには、まず、カスタマージャーニーを整理するところから始める。顧客ヒアリングや営業担当へのインタビューを通じて、ユーザーが購買行動に至るまでの情報収集・比較検討・意思決定の流れを明らかにする。その際、たとえば「認知」「興味」「検討」「行動」といったフェーズに分解し、各フェーズごとにユーザーが求める情報や態度変容に必要な要素を洗い出す。「認知フェーズ」では、課題に気づかせるコンテンツ、「興味フェーズ」では、製品やサービスの詳細、「検討フェーズ」では、比較表や導入事例、「行動フェーズ」では、トライアル申し込みや問い合わせを促すCTAを用意する。ポイントは、どのようなタッチポイントでユーザーと接触するのか、その際に、どのようなコンテンツがあれば、ニーズを満たせるのか、などを考え、購買行動プロセスを踏んでいくためのストーリーを組み立てていく。こうして整理したカスタマージャーニーをもとに、サイト構造とページ設計に落とし込む。各フェーズに応じたCVポイントを設け、自然な導線でユーザーを誘導できる設計を目指す。ローンチ時点では、必要最低限の構造とUIに絞り、シンプルな形で公開する。運用開始後は、ユーザー行動データをもとに段階的な改善を加える。これにより、初期リソースを抑えながらも、実態に合わせて柔軟に施策を進化させることができる。最初から完璧を目指すのではなく、継続的なデータ活用と改善を前提とした設計にすることで、成果につながるオウンドメディア運営が実現できる。

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ケース
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CTR・CVR改善 , コンテンツSEO , オウンドメディア