トラフィックが激減したときは、事業全体の戦略から見直すことも考える
想定場面や課題
コンテンツSEOを施策の軸としている場合、Googleアップデートの影響を無視することはできない。基本的に、Googleが推奨する「ユーザーにとって良質なコンテンツの制作」を継続すれば、大きな影響を受けにくいとされる。しかし、これまで影響を受けなかったメディアでも、突如としてアップデートの対象になることがある。自社のサイトが例外であるとは言い切れず、ある日突然トラフィックが大幅に減少する可能性もある。実際に、あるBtoCメディアでは、コンテンツ自体に大きな問題があったわけではないものの、アップデートを機に競合サイトに検索順位を奪われた。短期的なトラフィックの回復施策を実行し、一部のカテゴリーで回復は見られたものの、完全には元の状態に戻ることはなかった。このような状況に直面した場合、どのような対応を検討すべきかを整理する。
解決策
まず、Googleアップデートはどの企業にも影響を及ぼす可能性があることを改めて認識する。特に、競合他社のドメインランクが向上し、検索順位が入れ替わることで、自社の順位が下がるケースもある。これらの前提を理解した上で、トラフィックやCV数の回復が難しい場合、単なる施策の改善にとどまらず、企業が最終的に目指すべき売上向上のために、ビジネスモデルやコミュニケーション戦略など抜本から見直し、どのような施策が実行できるかを検討する必要がある。具体的には、定額制で利用できるサブスクリプションサービスに切り替えたり、関連する商品をセットで販売することで、一人あたりの顧客単価を上げるなど、アクセス数の減少による売上への影響を抑える方法がある。重要なのは、短期的なトラフィック回復を目標とするのではなく、事業全体の目標から逆算し、適切な戦略を策定すること。CVやトラフィックに依存するのではなく、顧客のニーズに応じた提供価値を高めることで、持続的な成果につなげることができる。
