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制作プロダクションの「特徴の違い」の見極めが重要なワケ

想定場面や課題

制作プロダクションを選定する際、多くの企業は予算、スケジュール、クオリティ、提案内容の4つの観点で判断することが一般的。ただし、リリース前後にトラブルが生じて頓挫するケースが散見されるのも事実。よくある問題として「求めていたクオリティに達していない」「まったく異なるものができてしまった」といった声が挙げられる。これは、多くの場合、予算やスケジュールを優先しすぎてクオリティ面での妥協が生じた結果である。しかし、予算やスケジュールを重要視する気持ちも理解できる。こうした問題を防ぐための選定基準に制作プロダクションの「特徴」という項目を加えておきたい。30社以上の制作プロダクションと関わってきた経験から、各プロダクションには独自のカラーや特徴があり、それを把握することで理想的なパートナーを見つけやすくなる。

解決策

ざっくりだが、大きく分けると以下AとBのパターンがある。A:コミュニケーションを深く考え、クリエイティブに反映させるタイプ B:一般的なテンプレートを活用し、スピーディーに制作を進めるタイプ前者はクオリティが高く、顧客の要望を超える成果を生むが、予算も高くつく。後者は効率的でコストを抑えられるが、標準的な内容に留まることが多い。これを基に、「ブランディングに強い」「マーケティングに強い」「バランスが良い」の3つに分類、他の条件と照らし合わせて選定するのが効果的。例えば、「急ぎで予算をかけられないサービスサイトを作りたい」という場合、タイプBの中でもマーケティングに強いプロダクションまたはバランスがいいプロダクションを選び、発注側がしっかりと指示を出せる場合は効果的。しかし、発注側に適切なリソースや知識がないとトラブルが発生しやすい。一方で、「上場に伴い、しっかりとしたコーポレートサイトを作りたい」という場合は、タイプAの中でブランディングに強いプロダクションまたはバランスがいい企業の中から、IRなど必要になる箇所の実績も含めて包括的に任せるのが適している。しかし細かい指示が必要な場合はハレーションが生じやすく注意が必要。こうした特徴の見極めは、業界内のネットワークがあるとわかりやすいが、そうでない場合はプロダクションと直接会い、話を聞くことでその判断が可能。タイプAのプロダクションは顧客の要望をそのまま受け入れず、独自の提案を行う傾向があり、タイプBは言われた通りに作ることが多い。この違いを見極めることで、プロジェクトの成否を左右する制作パートナーを選ぶ際に大きな助けとなる。安さやスピードだけでなく、特徴を重視した選定を心がけることが成功の鍵となる。

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