kaaan

カスタマージャーニーマップを使えば、施策とKPIは定まる

想定場面や課題

多くの企業では、新しいマーケティング施策を導入する際に、その目的やターゲットとの関係を十分に考えず、実施すること自体が目的になってしまうことがある。その結果、本当に必要な施策が見落とされたり、実施する必要がない施策を行うことがある。例えば、広告を中心にしていた企業が、新しいユーザーを増やすためにSNSを活用しようとする場合、目的や期待する成果を明確にしないまま進めると、効果的な戦略が立てられずに成果が出にくくなる。このような問題を防ぐためには、ターゲットの解像度を高め、購買行動プロセスを可視化するカスタマージャーニーを作成していくことで、その施策をやるべきかどうかはもちろん、KPIは何で、どのようなコミュニケーションを取るべきかを含めて可視化できる。

解決策

カスタマージャーニーマップは、「ターゲットの購買行動プロセスを可視化したもの」であるため、基本的な形式にとらわれず、目的に合わせて柔軟に調整することが重要となる。※カスタマージャーニーマップをよく理解したい場合、『「FICC MARKETING BASIC」のP42 10. カスタマージャーニー』を推奨。上記のような観点から、 ・横のマス:ターゲットのプロセスを区分した内容(態度) ・縦のマス:状態、タッチポイント、刺激(訴求メッセージの方向性)、現状施策、新規施策案、KPIに展開し、事前に用意した解像度の高いターゲット情報をベースにプロセスごとに可視化。ここでまず覚えておきたいのは、ゴールに近しい態度への変容は生じやすく、遠ければ生じにくいということ。例えば、「オウンドメディアとは」と検索する人は、まだ情報収集の段階であり、すぐにサービスを利用する可能性は低い。一方で、「オウンドメディア 運用代行 おすすめ」と検索する人は、すでに具体的なサービスを検討しているため、購入につながる可能性が高い。ここで最初の新しくSNSを活用したいという話に戻ると、SNSを利用するユーザーはどの態度で利用しているかを定義する必要がある。SNSを利用するユーザーは商材によって購買に近かったり、遠かったりする。もし、購買に近い態度のユーザーだった場合は、「購入」のボタンを設置し、まだ関心が低い人には段階的に情報を提供し、購買意欲を高める施策を行うことで、最終的なCVにつなげることが可能となる。また、態度ごとの状態を把握することで、どのようなコミュニケーションが次の態度へ移行させるのかなどが可視化されているため、取るべき訴求軸や全体的な流れが見え、KPIをどう考えるべきか、どこに着地させるべきかなどの設計が容易になる。このように、カスタマージャーニーマップを活用してターゲットの行動を整理し、目的に合わせた施策を設計することで、単なる「やりたい施策」ではなく、「やるべき施策」として具体化できる。また、KPIの設定や施策の優先順位を決めやすくなり、事業全体の成長を支えるマーケティング戦略を実行しやすくなる。

シェア

このアイデアが使われたケース

ケース
人材・HRBtoBtoC

大手キャリア支援サービス、顕在層以外に広がらず

新ブランド商材をリリースし、潜在層リーチ&獲得に成功

新規プロデュース , PMO