Googleのコアアップデートに限らず、メディア全体のトラフィックが突然下落し、原因が不明なケースは珍しくない。これまでキーワード戦略に基づいてコンテンツを積み上げ、順調に成長してきたオウンドメディアでも、予期せぬ下落が発生することがある。その際、何から着手すべきか、どのような視点でメディア全体を分析するべきかが分からない場合も多い。また、インハウスで対応可能なのか、外部に依頼すべきなのかを判断するのも難しい。こうした状況において、まず取るべき対応を整理する。
最初に、トラフィックの下落が「いつ」発生したのかを明確にすることが重要となる。これはすべてのチャネルに共通するポイントであり、時期を特定しなければ適切な対策を講じることが難しくなる。例えば、オーガニック検索のトラフィックが特定の日から急激に下落している場合、その期間と以前のパフォーマンスを比較し、どの記事やどのキーワードが影響を受けたのかを特定する。個別のページやキーワード単位での変動を把握することで、具体的な要因を探ることができる。特定のキーワードや記事のみが影響を受けている場合、その記事の内容や検索意図との乖離が要因である可能性が高い。一方で、サイト全体のトラフィックが広範囲にわたって低下している場合は、Googleのコアアップデートの影響も疑う必要がある。この場合、検索エンジンのアップデートが行われた日付をGoogle公式情報や業界のSEO分析サイトなどで確認し、メディアの下落時期と一致しているかを確認する。アップデートの影響を受けている場合、既存記事のリライトを進めることで、下落した戻りは幅がどの程度、回復するのかを確認することができる。そのためにも、まずは原因を特定し、適切な対応策を講じることが重要。