各部門がそれぞれの目標に集中しがちだが、顧客との接点が発生してから受注までの全プロセスを一貫して見つめ直すことが重要。例えば、マーケティングチームは通常、マーケティングリードの取得のみで活動を終えることが多い。しかし、取得したリードが商談や受注につながらなければ、どれだけ数を集めても意味がない。重要なのは、獲得したリードが次のプロセスへつながる価値あるものであるかを見極め、単なる数の獲得にとどまらず、質を重視すること。リードの質が高まれば、少数のリードでも十分に効果を発揮し、効率的なマーケティング活動が可能となる。そのため、全プロセスを横断的に見直し、どのチャネルが最も商談に繋がりやすいかを把握する必要がある。
具体的には、まず受注までのプロセス全体を可視化することから始める。マーケティングチーム単独では出せない数値があるため、MA、SFA、GA4などの各部門で活用しているツールを駆使し、必要なデータを取得する。これにより、事業全体の状況を横断して把握することができるため、適切な改善策を導き出せる。例えば、リードの商談転換率や受注率を見た際に、特定のチャネルが他よりもパフォーマンスが高い場合、それに注力することで成果を最大化できる可能性が高い。一方で、パフォーマンスが低いチャネルが何かを見極めることも同様に可能となる。これにより、どこにリソースを集中させるべきか、どこを改善すべきかが明確になる。マーケティングチームとしての取り組みでは、成果貢献が高いチャネルから優先的にテコ入れを行い、パフォーマンスを引き上げていくことが求められる。このプロセスを通じて、施策ごとの優劣を見極め、負荷をかけるべきポイントを特定することができる。結果として、より効率的なマーケティング活動と、商談から受注までの一貫した成果が期待できる。すべては、顧客のニーズに基づいたプロセスの改善と、横断的な視点を持った取り組みにかかっている。