
テクニカルSEOとコンテンツSEOの違いを解説|自社サイトに適した施策の選び方
SEO対策に取り組む企業が増える中、施策の幅広さから「何から始めるべきか」という迷いを感じる方も多いのではないでしょうか。
一方で、以下のような声も増えています。
- テクニカルSEOとコンテンツSEOの違いがよくわからない
- 自社サイトにはどちらの施策が必要なのか判断できない
- コンテンツを増やしているのに検索順位が上がらない原因がわからない
そこで本記事では、テクニカルSEOとコンテンツSEOの違いを根本から解説し、自社サイトに適した施策の選び方と優先順位の決め方をお伝えします。
目次
テクニカルSEOとコンテンツSEOの根本的な違い
SEO対策は大きく「テクニカルSEO」と「コンテンツSEO」の2つに分類されます。この2つは同じSEOでありながら、その目的や対象、アプローチ方法が根本的に異なります。まずは両者の違いを明確に理解することが、効果的なSEO戦略を立てるための第一歩となります。
ターゲットの違い:検索エンジンかユーザーか
テクニカルSEOとコンテンツSEOの最も大きな違いは「ターゲット」にあります。
テクニカルSEOのターゲットは「検索エンジン」です。Googleなどの検索エンジンに対して、自社サイトの情報を正しく、効率的に伝えることを目的としています。具体的には、検索エンジンのロボット(クローラー)がサイト内を巡回しやすい環境を整え、収集した情報が正確にデータベースに登録されるようにする施策です。
一方、コンテンツSEOのターゲットは「ユーザー」です。検索キーワードの背後にあるユーザーの意図を理解し、その疑問や課題を解決するコンテンツを提供することを目的としています。ユーザーにとって価値のある情報を届けることで、結果として検索エンジンからの評価も高まるという考え方に基づいています。
この違いを建物に例えるなら、テクニカルSEOは「土台・基礎工事」、コンテンツSEOは「建物本体」と言えるでしょう。どれだけ素晴らしい建物を建てても、土台が不安定では価値を発揮できません。同様に、どれだけ立派な土台があっても、建物がなければ意味がないのです。
テクニカルSEOとは何か
テクニカルSEOとは、Webサイトの内部構造を技術的に最適化し、検索エンジンから正しく評価されるための施策です。検索エンジンがサイトを認識するプロセスは、大きく「クロール」と「インデックス」の2段階に分かれます。
クロールとは、検索エンジンのロボット(Googleの場合はGooglebot)がWebサイトを巡回し、ページの情報を収集する作業です。このクロールが適切に行われなければ、どれだけ良いコンテンツを作成しても検索エンジンに認識されません。
インデックスとは、クロールで収集した情報を検索エンジンのデータベースに登録する作業です。インデックスされたページだけが検索結果に表示される可能性を持ちます。
テクニカルSEOの特徴として、「正解が比較的明確」という点が挙げられます。URL正規化やサイトマップの設置など、やるべきことが技術的に定まっているため、チェックリスト的に対応を進めることができます。ただし、実装には専門的な知識や開発リソースが必要になる場合があります。
コンテンツSEOとは何か
コンテンツSEOとは、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを作成・発信することで、検索エンジンからの流入を増やす施策です。検索キーワードを入力するユーザーの「検索意図」を正確に把握し、その意図に応えるコンテンツを提供することが核となります。
コンテンツSEOで重要なのは、単に情報を詰め込むことではありません。弊社では「コンテンツそれ自体に意味はなく、コンテンツから生まれるコミュニケーションに意味がある」という考え方を大切にしています。読者が記事を読んで「なるほど」と感じたり、「この会社に相談してみよう」と思ったりする、その瞬間の価値こそがコンテンツの本質です。
コンテンツSEOの特徴として、「正解がない」という点があります。ユーザーの検索意図は時期や状況によって変化し、競合も常に改善を続けています。そのため、継続的なリサーチと改善が欠かせません。一度作成したコンテンツを放置するのではなく、定期的なメンテナンス(リライト)を行うことで、長期的に価値を発揮し続けることができます。
テクニカルSEOの具体的な施策内容
テクニカルSEOの施策は、大きく「クローラー対策」と「インデックス対策」の2つに分類されます。どちらも検索エンジンに自社サイトを正しく認識してもらうための施策ですが、作用するフェーズが異なります。
クローラー対策の主要施策
クローラー対策は、検索エンジンのロボットがサイト内を効率的に巡回できる環境を整える施策です。以下に主要な施策を紹介します。
XMLサイトマップの作成・送信
XMLサイトマップとは、サイト内のページ一覧をXML形式で記述したファイルです。Google Search Consoleを通じて送信することで、クローラーにサイト構造を効率的に伝えることができます。特にページ数が多い大規模サイトや、新規に公開したサイトでは必須の施策となります。
サイト階層構造の最適化
すべてのページがトップページから3クリック以内でアクセスできるよう、サイト構造を設計します。階層が深すぎると、クローラーが末端のページまで到達しにくくなり、インデックスされない可能性が高まります。
ページ表示速度の改善
ページの読み込み速度はクローラビリティだけでなく、ユーザー体験にも直結します。画像の圧縮、不要なJavaScriptの削減、キャッシュの活用などにより、表示速度を改善します。Google Search Consoleの「Core Web Vitals」レポートで現状を確認できます。
モバイル対応(レスポンシブデザイン)
Googleはモバイルファーストインデックスを採用しており、スマートフォンでの表示を基準にサイトを評価しています。レスポンシブデザインを採用し、すべてのデバイスで適切に表示されるようにすることが必要です。
robots.txtの設定
robots.txtは、クローラーに対してクロールを許可するページと許可しないページを指示するファイルです。管理画面や重複コンテンツなど、インデックスさせたくないページへのクロールを制御します。
クロールエラーの解消
Google Search Consoleで検出されたクロールエラー(404エラー、サーバーエラーなど)を定期的に確認し、修正します。エラーが多いとサイト全体のクロール効率が低下する可能性があります。
インデックス対策の主要施策
インデックス対策は、クロールで収集された情報が正しく検索エンジンのデータベースに登録されるようにする施策です。
URLの正規化
同一のコンテンツが複数のURLでアクセス可能な場合、検索エンジンの評価が分散してしまいます。canonicalタグを設定することで、正規のURLを検索エンジンに伝え、評価を集約します。例えば、「www」の有無、「http」と「https」の違い、末尾の「/」の有無などで複数のURLが発生することがあります。
タイトルタグ・メタディスクリプションの最適化
タイトルタグは検索結果に表示され、クリック率に直接影響します。狙うキーワードを含めつつ、ユーザーがクリックしたくなる魅力的なタイトルを設定します。メタディスクリプションは直接的なランキング要因ではありませんが、検索結果での説明文として表示され、クリック率に影響します。
見出しタグ(H1〜H3)の適切な設定
見出しタグはページの構造を検索エンジンに伝える重要な要素です。H1タグはページに1つ、H2・H3タグは論理的な階層構造になるよう設定します。見出しにキーワードを自然に含めることで、ページの主題を明確に伝えることができます。
画像の最適化(alt属性・ファイルサイズ)
画像にはalt属性を設定し、画像の内容を検索エンジンに伝えます。また、ファイルサイズを圧縮することで、ページの読み込み速度を改善します。
重複コンテンツの解消
サイト内に類似したコンテンツが複数存在すると、検索エンジンがどのページを評価すべきか判断しにくくなります。canonicalタグの設定、コンテンツの統合、不要なページの削除などで対応します。
構造化データの実装
schema.orgに基づく構造化データをマークアップすることで、検索結果にリッチスニペット(FAQ、レビュー、商品情報など)を表示させることができます。クリック率の向上が期待できます。
テクニカルSEOのメリット・デメリット
テクニカルSEOには、以下のようなメリットとデメリットがあります。
メリット
テクニカルSEOの最大のメリットは、手法が確立されていることです。「XMLサイトマップを送信する」「表示速度を改善する」など、やるべきことが明確であり、チェックリスト的に対応を進めることができます。また、施策の効果も比較的測定しやすく、Google Search Consoleなどのツールで改善状況を確認できます。
さらに、一度対応すれば効果が持続しやすいという特徴もあります。サイト構造の最適化やURLの正規化などは、一度実装すれば継続的に効果を発揮します。
デメリット
一方、専門的な知識が必要であることがデメリットとして挙げられます。HTMLやCSSの知識、サーバーの設定、JavaScriptの理解など、技術的なスキルが求められる場面があります。社内に専門知識を持つ人材がいない場合、外部の専門家に依頼する必要があるかもしれません。
また、開発リソースが必要になる場合があります。サイト全体の改修が必要な施策では、エンジニアの工数確保や開発スケジュールの調整が課題となることがあります。
コンテンツSEOの具体的な施策内容
コンテンツSEOは、ユーザーの検索意図を理解し、それに応える価値のあるコンテンツを作成する施策です。テクニカルSEOと比較すると「正解がない」領域であり、継続的な改善が求められます。
キーワード選定と検索意図の分析
コンテンツSEOの成否を分けるのは、キーワード選定と検索意図の分析です。どのキーワードを狙うかによって、集客できるユーザー層やコンテンツの方向性が大きく変わります。
キーワード選定の基本
キーワード選定では、以下の4つの観点を総合的に判断します。
- 検索ボリューム:月間でどの程度検索されているか
- 競合性:上位表示の難易度はどの程度か
- 自社との関連性:自社のサービスや強みと合致しているか
- コンバージョンへの近さ:購入や問い合わせにつながりやすいか
検索ボリュームが大きいキーワードは魅力的に見えますが、競合も多く、上位表示の難易度が高い傾向があります。自社の状況に応じて、まずは競合が比較的少ないロングテールキーワードから対策を始めることも有効な戦略です。
検索意図の4分類
検索意図は大きく4つに分類されます。
| 分類 | 意図 | 例 |
|---|---|---|
| ナビゲーショナル | 特定のサイトに行きたい | 「Google アナリティクス ログイン」 |
| インフォメーショナル | 情報を知りたい | 「テクニカルSEO とは」 |
| トランザクショナル | 何かをしたい・購入したい | 「SEOツール 導入」 |
| コマーシャル | 比較検討したい | 「SEO 会社 比較」 |
キーワードごとに検索意図を把握し、それに応じたコンテンツを作成することが重要です。例えば「〇〇とは」というキーワードには解説記事が、「〇〇 比較」というキーワードには比較記事が求められています。
検索意図の分析方法
検索意図を把握するには、実際にそのキーワードで検索し、上位表示されているページの内容を確認することが効果的です。Googleは「このキーワードにはこのような情報が求められている」と判断した結果として、現在の検索結果を表示しています。上位ページの構成、見出し、含まれている情報を分析することで、ユーザーが求めている情報が見えてきます。
ユーザーニーズに応えるコンテンツ制作
検索意図を把握したら、それに応えるコンテンツを制作します。ここで重要なのは、単に情報を網羅することではなく、読者との「コミュニケーション」を生み出すことです。
コンテンツ制作の基本プロセス
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構成(アウトライン)の作成:ユーザーの疑問に論理的に答える見出し構成を設計します。上位ページを参考にしつつ、自社ならではの視点や情報を盛り込みます。
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リサーチ:専門性の高い情報、一次情報、データを収集します。他社コンテンツとの差別化要素を探し、独自の価値を提供できるようにします。
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執筆:読みやすさを意識し、結論から先に述べる構成を心がけます。専門用語は初出時に説明を加え、読者のレベルに合わせた表現を選びます。
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編集・校正:誤字脱字、事実確認、読みやすさのチェックを行います。
E-E-A-Tを意識したコンテンツ制作
Googleはコンテンツの品質を評価する際、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)を重視しています。
- 経験(Experience):実体験に基づく情報を含める
- 専門性(Expertise):特定分野における深い知識を示す
- 権威性(Authoritativeness):業界での認知度や実績を示す
- 信頼性(Trustworthiness):情報の正確性や透明性を担保する
特にBtoB領域では、自社の実績や専門家の見解を盛り込むことで、E-E-A-Tを高めることができます。
継続的なメンテナンス(リライト)
コンテンツは公開して終わりではありません。検索エンジンのアルゴリズムは常に進化し、ユーザーのニーズも変化します。定期的に検索順位やクリック率を確認し、必要に応じてリライトを行うことが重要です。
リライトの対象として優先度が高いのは、以下のようなコンテンツです。
- 一度上位を獲得したが順位が下がったページ
- 上位表示されているがクリック率が低いページ
- 流入は多いがコンバージョンにつながっていないページ
- 情報が古くなったページ
コンテンツSEOのメリット・デメリット
コンテンツSEOにも、メリットとデメリットがあります。
メリット
コンテンツSEOの最大のメリットは、「継続的な集客」が可能になることです。広告とは異なり、一度検索上位を獲得すれば、継続的にユーザーを集客できます。作成したコンテンツは資産として蓄積され、長期間にわたって価値を発揮します。
また、検索ユーザーは明確な意図を持ってキーワードを入力するため、広告経由の流入と比較して高いコンバージョン率が期待できます。さらに、特定分野で多くの記事が上位表示されることで、その分野における専門性・権威性の認知が高まり、ブランディングにもつながります。
デメリット
一方、成果が出るまでに時間がかかることがデメリットとして挙げられます。一般的に、コンテンツSEOで成果が出始めるまでには半年から1年程度かかると言われています。短期間での成果を求める場合、広告など他の施策との併用を検討する必要があります。
また、「正解がない」領域であるため、継続的な改善と検証が必要です。コンテンツを作成するだけでなく、効果測定と改善のサイクルを回し続ける体制が求められます。
どちらを優先すべきか?サイト種別ごとの判断基準
テクニカルSEOとコンテンツSEOの違いを理解した上で、「自社にはどちらが必要か」という疑問が生じるのは自然なことです。結論から言えば、両方とも必要です。ただし、サイトの種類や現状によって、優先順位は異なります。
データベース系サイトの場合
ECサイト、求人サイト、マッチングサイト、不動産サイトなど、大量のページを自動生成するデータベース系サイトでは、テクニカルSEOの優先度が高くなります。
これらのサイトでは、以下のような特有の課題があります。
- ページ数が膨大で、すべてがインデックスされているか確認が必要
- 絞り込み検索などで重複URLが発生しやすい
- ページ生成の仕組みによっては、クローラビリティに問題が生じやすい
- JavaScriptで動的にコンテンツを生成している場合、レンダリングの問題が起きやすい
例えば、ECサイトで商品ページが1万件あっても、そのうち半分しかインデックスされていなければ、集客の機会を大きく損なっています。まずはクロールとインデックスの状況を確認し、技術的な問題を解消することが優先されます。
もちろん、商品説明の充実やカテゴリページのコンテンツ強化など、コンテンツSEOの施策も重要です。ただし、土台となるテクニカルSEOが整っていなければ、コンテンツの効果も十分に発揮されません。
テキスト系サイトの場合
ブログ、コーポレートサイト、ブランドサイト、オウンドメディアなど、テキストコンテンツが中心のサイトでは、コンテンツSEOの優先度が高くなります。
これらのサイトでは、以下のような特徴があります。
- ページ数が比較的少なく、基本的なテクニカルSEOは比較的容易に整備できる
- コンテンツの質が検索順位に直接影響しやすい
- 競合との差別化には、独自の知見や専門性が必要
特にBtoB企業のコーポレートサイトやオウンドメディアでは、自社の専門性を活かしたコンテンツを継続的に発信することで、検索流入とブランディングの両方を実現できます。
ただし、基本的なテクニカルSEO(サイトマップの送信、モバイル対応、表示速度の改善など)は前提として整備しておく必要があります。テクニカルSEOに重大な問題があると、どれだけ良いコンテンツを作成しても検索エンジンに正しく評価されません。
両施策を両立させる進め方
実際のSEO施策では、テクニカルSEOとコンテンツSEOのどちらか一方だけを行うことは稀です。両施策を並行して進めることで、相乗効果を生み出すことができます。
推奨される進め方
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現状診断:Google Search Consoleで、クロールエラーやインデックス状況を確認します。技術的な問題があれば、まずそれを解消します。
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基本的なテクニカルSEOの整備:サイトマップの送信、モバイル対応、URLの正規化など、基本的な施策を実施します。
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キーワード戦略の策定:狙うキーワードを選定し、コンテンツ制作の計画を立てます。
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コンテンツ制作・公開:選定したキーワードに対応するコンテンツを制作し、公開します。
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効果測定と改善:検索順位、クリック率、コンバージョンを測定し、必要に応じてリライトやテクニカルな改善を行います。
このサイクルを継続的に回すことで、テクニカルSEOとコンテンツSEOの両面から、段階的にサイトの評価を高めていくことができます。
事例に学ぶ:テクニカルSEOとコンテンツSEOを両立させた取り組み
ある業務支援系のクラウドサービス企業では、オーガニック検索からのリード獲得を強化するため、サービスサイトとオウンドメディア全体の見直しプロジェクトを実施しました。
当初、この企業では複数のオウンドメディアが独立したドメインやテーマで運用されており、コンテンツの重複やSEO評価の分散が起きていました。また、自社名による指名検索流入に依存しており、一般キーワードからの集客が十分にできていない状況でした。
テクニカルSEOの整備から着手
まず取り組んだのは、オウンドメディア全体の棚卸しです。各メディアのSEO評価やキーワード獲得状況を分析し、最も効率的に評価を得やすい運用体制を策定しました。具体的には、サービスサイトを加味したドメイン選定、使わなくなるURLの精査とリダイレクト設計、既存記事の対応リストの精査などを行いました。
数百ある記事について、新たに作るべき記事、既存内容を活かす記事、閉じる記事といった対応をすべて可視化し、オウンドメディアのディレクトリ構造も刷新しました。これにより、コンテンツSEO施策を運用する基盤が整えられました。
コンテンツSEOの強化とデータ基盤の構築
テクニカルSEOの整備と並行して、コンテンツSEOの体制も構築しました。コンテンツ運用を行う専任チームを編成し、検索意図に基づいた記事制作を徹底しました。
さらに、サービスサイトやオウンドメディアのCVR改善にも注力。ランディングページの情報設計やデザインの改修、CTAの設置場所や内容の見直し、フォームの入力項目やUIの見直しなど、細かな改修を地道に繰り返していきました。
また、施策ごとの効果測定を効率化するため、KPIツリーに沿った進捗確認ができるモニタリング環境も整備しました。
成果:リード数115%、商談数120%の成長
この取り組みの結果、約半年でリード数は昨対比115%を達成。ターゲットリードが獲得できたことで商談数も昨対比120%を記録しました。
特に、短期的な施策として取り組んだCVR改善は、リード獲得の底上げに大きく寄与しました。また、検索意図に基づいた記事制作を徹底したことで、これまで獲得できていなかった層を新たに集客でき、リード拡大の新たな基盤を構築することができました。
この事例から、テクニカルSEOとコンテンツSEOの両方を整備することの重要性がわかります。「どちらか一方」ではなく、「土台を整えながらコンテンツを強化する」というアプローチが成果につながったのです。
テクニカルSEOとコンテンツSEOを成功させるポイント
ここまで、テクニカルSEOとコンテンツSEOの違いと、それぞれの施策内容について解説してきました。最後に、両施策を成功させるための重要なポイントをお伝えします。
両施策の相互補完性を理解する
テクニカルSEOとコンテンツSEOは、どちらか一方だけでは十分な成果を得られません。両者は相互に補完し合う関係にあります。
テクニカルSEOが整っていなければ、どれだけ良いコンテンツを作成しても検索エンジンに認識されません。クローラーがサイトを巡回できない、インデックスされないという状態では、コンテンツの価値が検索結果に反映されないのです。
一方、テクニカルSEOだけを整備しても、ユーザーに価値を提供するコンテンツがなければ、検索上位を獲得することはできません。検索エンジンは最終的に「ユーザーにとって最も役立つ情報を提供するページ」を上位に表示するからです。
「どちらが重要か」という問いは、「建物の土台と本体のどちらが重要か」という問いに似ています。答えは「両方とも必要」です。土台がなければ建物は建たず、建物がなければ土台だけでは価値がありません。
自社の課題を正しく診断する
効果的なSEO施策を行うためには、自社サイトの現状を正しく把握することが不可欠です。「なんとなくコンテンツを増やす」「とりあえずテクニカル施策を行う」というアプローチでは、効率的に成果を出すことは難しいでしょう。
まずは、Google Search Consoleで以下の点を確認します。
- インデックス状況:サイト内のページがどの程度インデックスされているか
- クロールエラー:エラーが発生しているページはないか
- 検索パフォーマンス:どのキーワードで表示・クリックされているか
- Core Web Vitals:表示速度に問題はないか
これらのデータを分析することで、テクニカルSEOに問題があるのか、コンテンツSEOを強化すべきなのかが見えてきます。
例えば、「コンテンツを増やしているのに検索流入が増えない」という場合、原因はいくつか考えられます。
- インデックスされていない(テクニカルSEOの問題)
- キーワード選定が不適切(コンテンツSEOの問題)
- コンテンツの質が競合に劣る(コンテンツSEOの問題)
- 検索意図とコンテンツが合っていない(コンテンツSEOの問題)
原因を特定せずに施策を行っても、効果は限定的です。まずは現状を診断し、課題を明確にした上で、適切な施策を選択することが重要です。
事例:PV重視からCV重視への転換で10倍のリード獲得
ある大手企業では、オウンドメディアの運用においてPVの増加に成功していたものの、本来の目標であるリード獲得には繋がらないという課題を抱えていました。
データ分析を進めると、「PV重視のキーワード選定」と「CV導線を考慮していないコンテンツ」という2つの問題が浮かび上がりました。検索流入は増えていても、それがビジネス成果に結びつく流入ではなかったのです。
そこで、ターゲット商材を明確に定め、その商材に関心を持つユーザーが検索するキーワードを徹底的に洗い出しました。さらに、記事ごとに適切なCVポイントとCTAパターンを設計し、「お問い合わせ」だけでなく「お役立ち資料」や「調査レポート」のダウンロードなど、ユーザーのモチベーションに合わせた導線を整備しました。
この方針転換により、半期で約100件程度だったリード件数は、1年で約1,000件と10倍に拡大しました。
この事例が示すのは、「何が課題なのか」を正しく診断することの重要性です。PVが増えているからといってコンテンツSEOが成功しているとは限りません。成果から逆算して自社の状況を分析し、適切な施策を選択することが大切です。
継続的な改善サイクルを回す
SEOは一度施策を行えば終わりではありません。検索エンジンのアルゴリズムは常に進化し、競合も改善を続けています。継続的な改善サイクルを回すことが、長期的な成果につながります。
定期的に確認すべき指標
- 検索順位:主要キーワードでの順位変動を追跡
- クリック率(CTR):検索結果からのクリック率
- 流入数:検索エンジンからの訪問者数
- コンバージョン率(CVR):流入からの問い合わせや購入の割合
- インデックス状況:新規ページのインデックス状況
これらの指標を定期的に確認し、変化があれば原因を分析して対策を講じます。順位が下がった場合はリライトを検討し、クリック率が低い場合はタイトルやメタディスクリプションの改善を行います。
また、検索エンジンのアルゴリズムアップデートにも注意が必要です。大きなアップデートがあった際は、自社サイトへの影響を確認し、必要に応じて対応を行います。
SEOの成果は短期間で出るものではありません。半年、1年という単位で取り組み、継続的に改善を重ねることで、着実に成果を積み上げていくことができます。
まとめ
テクニカルSEOとコンテンツSEOは、SEO対策における2つの重要な柱です。テクニカルSEOは検索エンジンをターゲットとし、サイトの技術的な最適化を行う施策。コンテンツSEOはユーザーをターゲットとし、検索意図に応える価値あるコンテンツを提供する施策です。
両者は「土台」と「建物」の関係にあり、どちらか一方だけでは十分な成果を得られません。データベース系サイトではテクニカルSEOを、テキスト系サイトではコンテンツSEOを優先しつつ、両施策をバランスよく実施することが成功への道となります。
まずはGoogle Search Consoleで自社サイトの現状を診断し、課題を明確にすることから始めてみてはいかがでしょうか。
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