
デジタルマーケティングの種類|主要な6つの手法と選び方を解説
デジタル技術の進化により、マーケティングの手法は多様化しています。Webサイト、SNS、メール、デジタル広告など、さまざまなチャネルを通じて顧客とつながれるようになり、データに基づいた精度の高いアプローチが可能になりました。
一方で、以下のような声も増えています。
- デジタルマーケティングにはどんな種類があるのか、全体像が把握できていない
- SEO、SNS、広告など聞いたことはあるが、それぞれの違いや使い分けが分からない
- 限られた予算の中で、自社に合った手法をどう選べばよいか判断できない
そこで本記事では、デジタルマーケティングの主要な手法を6つに整理し、それぞれの特徴と目的に応じた選び方について解説します。
目次
デジタルマーケティングとは
デジタルマーケティングの種類を理解するためには、まずその定義と、よく混同される「Webマーケティング」との違いを押さえておく必要があります。ここでは、デジタルマーケティングの基本的な考え方を整理します。
デジタルマーケティングの定義と重要性
デジタルマーケティングとは、インターネットやAIなどのデジタル技術を活用して、商品・サービスの認知向上、集客、販売促進を達成するマーケティング活動全般を指します。
従来のマスマーケティング(テレビCMや新聞広告など)と比較すると、デジタルマーケティングには以下のような特徴があります。
| 観点 | マスマーケティング | デジタルマーケティング |
|---|---|---|
| ターゲティング | 広範囲・一律 | 細かいセグメント設定が可能 |
| 効果測定 | 測定が困難 | リアルタイムで詳細なデータ取得が可能 |
| 双方向性 | 一方向の発信 | 顧客との双方向コミュニケーションが可能 |
| 費用 | 大規模な初期投資が必要 | 少額から開始可能 |
| 改善サイクル | 時間がかかる | PDCAを短いスパンで回せる |
デジタルマーケティングの重要性が高まっている背景には、消費者の情報収集行動の変化があります。多くの人がスマートフォンを通じて情報を得るようになり、購買前にWebで調査することが当たり前になりました。この変化に対応するために、企業はデジタルチャネルでの存在感を高める必要があるのです。
また、近年ではAI技術の進化により、顧客一人ひとりに合わせたパーソナライズされたコミュニケーションが可能になっています。データを活用して顧客理解を深め、適切なタイミングで適切なメッセージを届けることが、デジタルマーケティングの成果を左右する重要な要素となっています。
Webマーケティングとの違い
デジタルマーケティングとWebマーケティングは、しばしば混同されて使われますが、厳密には範囲が異なります。
Webマーケティングは、Webサイトを中心としたマーケティング活動を指します。具体的には、Webサイトの制作・運営、SEO対策、リスティング広告、バナー広告、リマーケティングなどが該当します。
デジタルマーケティングは、Webマーケティングを包含するより広い概念です。Webサイト関連の施策に加えて、以下のような領域も含まれます。
- スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイス向け施策
- SNSプラットフォームを活用したマーケティング
- メールマーケティング
- マーケティングオートメーション(MA)
- ビッグデータやAIを活用した分析・最適化
- IoTデバイスを通じた顧客接点
つまり、Webマーケティングはデジタルマーケティングの一部であり、デジタル技術を活用したあらゆるマーケティング活動がデジタルマーケティングの範囲に含まれると考えるのが適切です。
この違いを理解しておくことで、自社のマーケティング戦略を考える際に、Webサイトだけでなく、より幅広いデジタルチャネルの可能性を視野に入れることができます。
デジタルマーケティングの主要な種類
デジタルマーケティングには多くの手法がありますが、ここでは企業のマーケティング活動で特に重要な6つの手法を取り上げます。それぞれの特徴、メリット・デメリット、向いているケースを解説します。
SEO対策(検索エンジン最適化)
SEO(Search Engine Optimization)とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、特定のキーワードで検索した際に自社サイトを上位に表示させるための施策です。
SEOの特徴
SEOは、ユーザーが能動的に情報を探している「顕在層」にアプローチできる手法です。「デジタルマーケティング 種類」のように、何かを知りたい・解決したいと考えて検索しているユーザーに対して、自社のコンテンツを届けることができます。
検索順位はコンテンツの質によって大きく左右されます。ユーザーの検索意図を満たす有益なコンテンツを作成し、サイトの技術的な最適化(ページ速度、モバイル対応など)を行うことで、上位表示を目指します。
SEOのメリット・デメリット
メリット
- 一度上位表示を獲得すれば、継続的な流入が見込める
- 広告費をかけずに集客できるため、中長期的なコスト効率が高い
- コンテンツが資産として蓄積される
- 検索ユーザーは明確なニーズを持っているため、コンバージョンに繋がりやすい
デメリット
- 成果が出るまでに時間がかかる(半年〜1年以上かかるケースも多い)
- 検索アルゴリズムの変動により順位が変わるリスクがある
- 競合が多いキーワードでは上位表示が困難
- 継続的なコンテンツ制作・改善が必要
SEOが向いているケース
- 中長期的な視点でマーケティング資産を構築したい企業
- 検索ユーザーのニーズと自社サービスの関連性が高い場合
- 社内にコンテンツ制作のリソースがある、または確保できる場合
- BtoB企業でリード獲得を目指す場合
弊社の経験では、SEOを成功させるためには「ユーザーは何が知りたくて、何に悩み、なぜ検索をしたのか」を徹底して考え抜くことが重要です。単なる検索エンジン対策ではなく、ユーザーのためのコンテンツ制作という視点を持つことが、結果的に検索順位の向上に繋がります。
コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングとは、ユーザーが求める価値ある情報をコンテンツとして提供し、信頼関係を構築しながら最終的な成果(問い合わせ、購入など)に繋げるマーケティング手法です。
コンテンツマーケティングの特徴
コンテンツマーケティングの本質は、「コンテンツそのもの」ではなく「コンテンツを通じて発生するコミュニケーション」にあります。一方的な情報発信ではなく、読み手と企業の間に対話が生まれることを目指します。
コンテンツの形式は多様で、ブログ記事、ホワイトペーパー、動画、ポッドキャスト、インフォグラフィックなどがあります。配信チャネルも、自社サイト、SNS、メールなど、複数のタッチポイントを組み合わせて展開します。
コンテンツマーケティングのメリット・デメリット
メリット
- ブランドの専門性や信頼性を訴求できる
- ユーザーとの長期的な関係構築が可能
- SNSでの拡散効果が期待できる
- 広告に頼らない集客チャネルを構築できる
デメリット
- 成果が出るまでに時間がかかる
- 質の高いコンテンツを継続的に制作するリソースが必要
- 効果測定が難しい場合がある
- コンテンツが「負債」化するリスクがある
コンテンツマーケティングが向いているケース
- 顧客の検討期間が長いBtoB商材を扱う企業
- 専門性や独自のノウハウを持っている企業
- 認知拡大とリード獲得を両立したい場合
- 広告依存から脱却したい企業
コンテンツマーケティングにおいて注意すべきは、「コンテンツは必ずしも資産ではない」という点です。品質の低いコンテンツを量産すると、むしろビジネスの足を引っ張る「負債」と化す恐れがあります。ビジネスの目的に合致し、目的達成に貢献できる品質があって初めて価値のあるコンテンツといえます。
SNSマーケティング
SNSマーケティングとは、X(旧Twitter)、Instagram、Facebook、LinkedIn、TikTokなどのソーシャルメディアプラットフォームを活用したマーケティング活動です。
SNSマーケティングの特徴
SNSマーケティングの最大の特徴は、消費者との直接的なコミュニケーションが可能な点です。企業からの一方的な発信だけでなく、ユーザーの反応を受け取り、対話を通じて関係を深めることができます。
また、情報の拡散性が高いことも特徴です。魅力的なコンテンツは、フォロワーを通じて広く拡散される可能性があり、認知拡大に大きく貢献します。一方で、炎上リスクも伴うため、運用には注意が必要です。
SNSマーケティングのメリット・デメリット
メリット
- 消費者とのリアルタイムなコミュニケーションが可能
- 情報の拡散効果が期待できる
- ブランドの人格や価値観を伝えやすい
- 広告配信においても詳細なターゲティングが可能
デメリット
- 継続的な運用リソースが必要
- 炎上リスクがある
- アルゴリズム変更の影響を受ける
- 短期的な成果測定が難しい場合がある
SNSマーケティングが向いているケース
- BtoC企業でブランド認知を高めたい場合
- 若年層をターゲットとしている場合
- 商品・サービスの視覚的な訴求力が高い場合
- 顧客とのエンゲージメントを重視する企業
近年は、ショート動画(TikTok、Instagramリール、YouTube Shortsなど)の重要性が高まっています。商品紹介よりも「共感」を生むコンテンツの方がエンゲージメントを高めやすいというデータもあり、プラットフォームの特性を理解した運用が求められます。
Web広告(リスティング・ディスプレイ)
Web広告は、インターネット上の広告枠に配信される有料広告です。主にリスティング広告(検索連動型広告)とディスプレイ広告(バナー広告)の2種類があります。
Web広告の特徴
リスティング広告は、GoogleやYahoo!の検索結果画面に表示されるテキスト形式の広告です。ユーザーが検索したキーワードに連動して表示されるため、商品やサービスを今まさに探している顕在層へのアプローチに強みを持ちます。
ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリの広告枠に表示される画像・動画を用いた広告です。まだニーズに気づいていない潜在層への認知拡大やブランディングに適しています。
いずれも、クリック課金制(CPC)を基本としており、細かいターゲティング設定やリアルタイムでの効果測定が可能です。
Web広告のメリット・デメリット
メリット
- 即効性がある(配信開始日から効果を確認可能)
- 細かいターゲティング設定ができる
- 効果測定がリアルタイムで可能
- 予算に応じた柔軟な運用ができる
デメリット
- 継続的な広告費用が必要
- 競争が激化するとCPA(顧客獲得単価)が高騰する
- 広告を止めると流入も止まる
- 運用ノウハウが必要
Web広告が向いているケース
- 短期間で成果を出したい場合
- 新商品・新サービスのローンチ時
- テストマーケティングで市場の反応を確認したい場合
- 顕在ニーズが明確な商材を扱う場合
Web広告の運用において重要なのは、「目の前に人がいたら、どう話すか」というコミュニケーションの視点を持つことです。広告は対面営業と本質は同じで、相手のニーズを理解して、その人に最適なメッセージを届けることが成果を左右します。テクニックは常に変わりますが、この本質は変わりません。
メールマーケティング
メールマーケティングとは、登録した顧客や見込み客に対してメールを配信し、関係維持やリードナーチャリング(見込み客の育成)を行う手法です。
メールマーケティングの特徴
メールマーケティングは、すでに接点のある顧客に対して、継続的なコミュニケーションを取るための手法です。メールマガジン、ステップメール、セグメント配信など、目的に応じて様々な形式があります。
近年は、パーソナライズされた配信が重要になっています。顧客の属性や行動履歴に基づいて、送信タイミングやコンテンツを最適化することで、開封率やクリック率の向上が見込めます。
メールマーケティングのメリット・デメリット
メリット
- 低コストで運用できる
- 効果測定(開封率、クリック率など)が容易
- パーソナライズされた配信が可能
- 顧客との関係を継続的に維持できる
デメリット
- メールアドレスの取得が前提となる
- 配信頻度やコンテンツに工夫が必要
- 迷惑メールとして扱われるリスクがある
- 開封されないまま埋もれる可能性がある
メールマーケティングが向いているケース
- 既存顧客のリピート促進を図りたい場合
- 見込み客の育成(ナーチャリング)を行いたい場合
- 顧客の検討期間が長いBtoB商材を扱う場合
- 会員制サービスを運営している場合
効果的なメールマーケティングのポイントは、件名の設計にあります。「記号・数字・セグメントワード」を組み合わせてターゲット層を明確にし、A/Bテストを通じて最適な表現を見つけることが重要です。
マーケティングオートメーション(MA)
マーケティングオートメーション(MA)とは、マーケティング活動を自動化・効率化するためのツールおよび手法です。顧客行動の追跡、リードスコアリング、シナリオに基づいた自動配信などの機能を持ちます。
MAの特徴
MAを導入することで、見込み客一人ひとりの行動(Webサイト閲覧、メール開封、資料ダウンロードなど)を追跡し、その行動に基づいて最適なコミュニケーションを自動で行うことができます。
例えば、特定のページを閲覧した見込み客に対して、関連する資料のダウンロードを促すメールを自動送信したり、一定のスコアに達した見込み客を営業部門に自動で引き継いだりすることが可能です。
MAのメリット・デメリット
メリット
- マーケティング業務の効率化
- 見込み客の行動を可視化できる
- 適切なタイミングでのコミュニケーションが可能
- 営業部門との連携を強化できる
デメリット
- 導入・運用にコストがかかる
- 効果を出すまでに時間と労力が必要
- コンテンツ(メール、資料など)の準備が必要
- 運用体制の構築が必要
MAが向いているケース
- BtoB企業でリード数が一定以上ある場合
- 営業とマーケティングの連携を強化したい場合
- 見込み客の育成に課題を感じている場合
- 複数のマーケティング施策を統合的に管理したい場合
MAを導入する際の注意点は、ツールを入れれば自動的に成果が出るわけではないことです。シナリオ設計やコンテンツ準備、運用体制の構築が不可欠であり、導入前に自社の課題と目的を明確にしておく必要があります。
目的別の手法の選び方
ここまで6つの主要な手法を解説してきましたが、実際にどの手法を選ぶかは、自社の目的によって異なります。目的別に、どの手法が適しているかを整理します。
認知拡大を目指す場合
ブランドや商品の認知を広げたい場合は、多くの人にリーチできる手法が有効です。
推奨される手法
- SNSマーケティング: 拡散性が高く、ターゲット層に効率的にリーチできる
- ディスプレイ広告: ビジュアルでブランドメッセージを伝えられる
- 動画マーケティング: 視覚的なインパクトで記憶に残りやすい
- コンテンツマーケティング: 専門性を訴求し、ブランドの信頼性を高められる
認知拡大フェーズでは、直接的なコンバージョン(問い合わせ、購入など)だけでなく、「この会社、いいな」「この情報、参考になるな」という印象を残すことが重要です。すべての情報を伝えようとする必要はなく、読者の心に何かを残すことで、将来の想起に繋がります。
リード獲得を目指す場合
見込み客の情報(問い合わせ、資料請求など)を獲得したい場合は、コンバージョンに繋がりやすい手法を選びます。
推奨される手法
- SEO対策: 検索ユーザーは明確なニーズを持っているため、CVに繋がりやすい
- リスティング広告: 顕在層にダイレクトにアプローチできる
- コンテンツマーケティング: ホワイトペーパーなどで中間コンバージョンを設置
- SNS広告: 詳細なターゲティングでリード獲得を効率化
リード獲得においては、「量」だけでなく「質」も重要です。単にリード数を増やすことではなく、案件化しやすいリードを創出することが、マーケティングの真の成果に繋がります。そのためには、マーケティング部門と営業部門の連携が不可欠です。
また、リード獲得においては、施策の実行以前に「受け皿」となるWebサイトの最適化が重要です。ある業務支援系SaaS企業では、サービスサイトのリニューアルを実施した結果、セッション数に大きな変化がなかったにもかかわらず、CV数が200から300へと1.5倍に増加しました。この事例が示すのは、流入を増やす施策に注力する前に、訪問者をコンバージョンに導くサイト設計を整えることの重要性です。
具体的には、ユーザーが求めているインサイトを加味してシナリオや訴求軸を定め、CTA改善やページ構成のテコ入れを行うことで、CVRを改善することが可能です。広告やSEOで流入を増やしても、サイトでリードの取りこぼしが起きてしまうと成果に繋がりにくくなります。まずは受け口となるサービスページを最適化することが、リード獲得の鉄則といえます。
顧客育成・関係構築を目指す場合
獲得したリードを育成したり、既存顧客との関係を深めたりしたい場合は、継続的なコミュニケーションを行う手法が有効です。
推奨される手法
- メールマーケティング: 継続的な情報提供でナーチャリングを行う
- マーケティングオートメーション: 行動に基づいた自動コミュニケーション
- SNSマーケティング: 顧客とのエンゲージメントを強化
- コンテンツマーケティング: 顧客の課題解決に役立つ情報を提供
顧客育成のフェーズでは、「売り込み」ではなく「価値提供」の姿勢が重要です。顧客の課題に寄り添い、その解決に役立つ情報を提供し続けることで、「困ったときに相談したい」という関係性を構築できます。
デジタルマーケティングを成功させるポイント
どの手法を選んだとしても、デジタルマーケティングを成功させるために押さえておくべきポイントがあります。
目的と手段を一致させる
デジタルマーケティングには様々な手法がありますが、「手段ありき」で考えてしまうと成果に繋がりにくくなります。
例えば、リード獲得を目的として運用を始めたにもかかわらず、SNSでの拡散を狙ったコンテンツばかりを公開していては、目的と手段がずれてしまいます。最初に目的を明確にし、その目的達成のために最もインパクトのある施策を選ぶことが重要です。
また、「コンテンツマーケティング」というカテゴリーで考えると、使える手段がコンテンツに限定されてしまいます。しかし、目的を「売上向上」に設定し、手段を「コミュニケーション」として捉え直すと、広告やSNS、営業資料など、あらゆるタッチポイントが選択肢になります。カテゴリーに縛られず、実現したい結果から逆算して手段を選ぶことが成果に繋がります。
データに基づいた改善を継続する
デジタルマーケティングの大きな強みは、データに基づいた改善が可能な点です。Webサイトへのアクセス数、広告のクリック率、メールの開封率など、様々な指標をリアルタイムで把握し、PDCAを回すことができます。
ただし、見るべき指標が多すぎるのは得策ではありません。目的に応じて、KGI(最終目標)とKPI(中間指標)を明確に設定し、見るべきものと見なくてよいものを振り分ける必要があります。
また、異なる施策を評価する際は、ある時点での貢献度ではなく、施策単体の成長率で評価することが適切です。例えば、SEOは成果が出るまでに時間がかかりますが、継続すれば徐々に右肩上がりになります。一方、広告は即座に効果が出ます。貢献度だけで比較すると、SEOの長期的な価値を見落としてしまいます。
組織体制と役割分担を整える
デジタルマーケティングを成功させるためには、適切な組織体制の構築も重要です。
特にBtoB企業では、マーケティング部門と営業部門の連携が成果を大きく左右します。マーケティング部門がリード数だけを追うのではなく、営業部門の「案件化数」も指標として持つことで、「案件化できるリードを創出するには、どういうマーケティング活動が必要か」を主体的に考えられるようになります。
また、複数の部門がそれぞれ異なる施策やKPIで運用している場合は、全体のKGI・KPIの繋がりを可視化することが必要です。各部門が「施策ありき」でバラバラに動くのではなく、事業目的を頂点とした階層構造の中で、自分たちの役割を理解することが、組織全体での成果最大化に繋がります。
事例に学ぶ:組織体制構築のポイント
ある業務支援系クラウドサービス企業では、リファラル依存の営業が主軸となっており、デジタルマーケティングのノウハウがほとんどない状態でした。事業拡大に向けてデジタルマーケティングの活用が不可欠でしたが、何から始めるべきか指針が不足していたのです。
この企業が取り組んだのは、まず「誰に、何を、どのように届けるべきか」という基本戦略の整理でした。ターゲットとなる顧客を特定し、提供価値を明確にした上で、全体戦略に落とし込んでいきました。
次に、施策を実行するための体制構築に着手しました。施策実行に必要なスキルセットを棚卸しし、不足するスキルは業務委託をアサインすることでスピーディーに体制を整えました。また、短期で成果を出すために各施策の優先順位を決定し、まずはリードの受け皿となるサービスサイトの改修から着手。その後、リードの母数を最大化するためにデジタル広告やコンテンツSEOに展開していきました。
結果として、この企業はマーケティング組織をゼロから立ち上げ、約1年で国内市場No.1のシェアを獲得することに成功しています。
この事例から学べるのは、以下の3点です。
- 全体戦略を先に整理する: 施策ありきではなく、「誰に、何を、どのように」を明確にしてから施策を検討する
- 優先順位を明確にする: 成果へのインパクトが大きい施策から着手し、短期で成果を出す
- 体制構築も戦略的に行う: 必要なスキルセットを棚卸しし、内製・外部活用を組み合わせてスピーディーに体制を整える
施策の実行においては、すべてを内製化するか、外部パートナーを活用するかも検討ポイントです。インハウスのメリットはコスト削減やノウハウの蓄積、スピード感ある運用です。一方、外部支援のメリットは専門知識の活用や第三者視点でのアイディアが得られることです。自社のリソースや予算、事業フェーズに応じて最適な体制を選択することが重要です。
まとめ
本記事では、デジタルマーケティングの主要な種類として、SEO対策、コンテンツマーケティング、SNSマーケティング、Web広告、メールマーケティング、マーケティングオートメーションの6つを解説しました。
それぞれの手法には特徴があり、万能な手法は存在しません。重要なのは、自社の目的を明確にした上で、その目的達成に最も適した手法を選ぶことです。
デジタルマーケティングを成功させるためには、以下の3点を意識することが大切です。
- 目的と手段を一致させる
- データに基づいた改善を継続する
- 組織体制と役割分担を整える
どの手法から始めるべきか迷った場合は、まず自社の課題と目標を整理し、限られたリソースの中で最も効果が見込める施策から着手することをお勧めします。1つの手法で成果が出始めたら、徐々に他の手法との組み合わせを検討し、マーケティング活動全体を最適化していくことで、持続的な成果に繋げることができるでしょう。
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