
離脱率を改善する方法とは?原因と具体的な施策を解説
Webサイトを活用したマーケティングにおいて、アクセス解析の重要性は広く認識されるようになりました。多くの企業がGoogle Analytics 4(GA4)などのツールを導入し、サイトパフォーマンスの可視化に取り組んでいます。
一方で、以下のような声も増えています。
- 離脱率が高いページがあるが、何から手をつければよいかわからない
- 離脱率と直帰率の違いがよくわからず、正しく分析できているか不安
- 改善施策を打っているものの、なかなか成果に結びつかない
そこで本記事では、離脱率の定義から改善施策まで、Webサイトのパフォーマンス向上に必要な知識を体系的に解説します。原因の特定から具体的な対策、さらには改善を成果につなげるためのポイントまで、実践的な内容をお伝えします。
目次
Webサイトにおける離脱率とは
Webサイトの改善を行う上で、離脱率は重要な指標の一つです。しかし、「離脱率」という言葉の定義を正確に理解していないと、誤った分析や施策につながりかねません。ここでは、離脱率の基本的な考え方を整理します。
離脱率の定義と計算方法
離脱率とは、Webサイトを訪れたユーザーが、あるページを最後に閲覧してサイトから離れた割合を指します。つまり、そのページがユーザーの「最後の閲覧ページ」となった頻度を示す指標です。
計算方法は以下のとおりです。
離脱率 = あるページでの離脱数 / そのページの総ページビュー数 × 100
例えば、あるページが1,000回閲覧され、そのうち300回がユーザーにとっての最終閲覧ページだった場合、離脱率は30%となります。
離脱率は、ユーザーがサイト内でどのような行動をとり、どこで離れてしまうのかを把握するための重要な指標です。特に、コンバージョンにつながる重要なページで離脱率が高い場合は、何らかの課題があると考えられます。
ただし、離脱率は文脈によって解釈が異なります。例えば、問い合わせ完了後のサンクスページで離脱率が高いのは自然なことです。一方、商品詳細ページや資料請求フォームの入力途中で離脱率が高い場合は、改善の余地があると判断できます。
離脱率と直帰率の違い
離脱率と混同されやすい指標に「直帰率」があります。両者は似て非なるものであり、正確に理解しておく必要があります。
直帰率は、Webサイトに訪れたユーザーが、最初のページだけを見てサイトを離れた割合を指します。つまり、1ページしか閲覧せずに離脱したセッションの割合です。
一方、離脱率は、特定のページがユーザーの最終閲覧ページとなった割合であり、それ以前に何ページ閲覧したかは問いません。
| 指標 | 定義 | 計算の基準 |
|---|---|---|
| 直帰率 | 1ページのみ閲覧して離脱したセッションの割合 | セッション単位 |
| 離脱率 | 特定ページが最終閲覧ページとなった割合 | ページビュー単位 |
この違いを理解することで、それぞれの指標から読み取れる情報が変わってきます。直帰率が高いページは、ユーザーの最初の期待に応えられていない可能性があります。離脱率が高いページは、サイト内の回遊を阻害している要因がある可能性があります。
どちらの指標を見るべきかは、分析の目的によって異なります。ランディングページの改善であれば直帰率、サイト全体の導線改善であれば離脱率に注目するのが一般的です。
離脱率の目安と評価基準
「離脱率はどの程度であれば問題ないのか」という質問はよくいただきますが、一概に「この数値なら良い・悪い」とは言えません。なぜなら、業種やサイトの目的、ページの役割によって適切な水準は異なるからです。
一般的な傾向として、以下のようなことが言えます。
離脱率が高くなりやすいページ
- ブログ記事やコラムなどの情報提供ページ
- 問い合わせ完了後のサンクスページ
- 購入完了後の確認ページ
- FAQ(よくある質問)ページ
これらのページは、ユーザーが目的を達成したり、知りたい情報を得たりした後に離脱するのは自然な流れです。
離脱率が低いことが望ましいページ
- トップページ
- カテゴリ一覧ページ
- 商品詳細ページ(ECサイトの場合)
- サービス紹介ページ
- 入力フォームの途中ページ
これらのページで離脱率が高い場合は、次のアクションへの誘導がうまくいっていない可能性があります。
重要なのは、自社サイトにおける各ページの役割を明確にし、その役割に照らして離脱率を評価することです。また、過去の自社データと比較することで、改善の成果を測定することができます。
離脱率が高くなる原因
離脱率を改善するためには、まず「なぜユーザーが離脱するのか」を理解する必要があります。離脱の原因は大きく分けて、コンテンツに関する問題と、技術・設計に関する問題の2種類があります。ここでは、代表的な原因を整理します。
ユーザーニーズとコンテンツのミスマッチ
離脱率が高くなる最も大きな原因の一つは、ユーザーが求める情報とページの内容が合致していないことです。
ユーザーは何らかの目的を持ってWebサイトを訪れます。検索エンジンからの流入であれば、検索したキーワードに対する回答を期待しています。広告からの流入であれば、広告で訴求された内容を確認したいと考えています。
この期待に応えられないと、ユーザーは「ここには求めている情報がない」と判断して離脱します。
具体的には、以下のようなケースが該当します。
タイトルと内容の不一致 記事のタイトルやメタディスクリプションで期待を持たせておきながら、実際の内容がそれに見合っていないケースです。ユーザーは期待を裏切られたと感じ、すぐに離脱します。
検索意図の読み違い SEOを意識してキーワードを設定しても、そのキーワードで検索するユーザーの意図を正しく把握できていないと、ニーズに合わないコンテンツになります。例えば、「離脱率 改善」で検索するユーザーは、具体的な施策を知りたいのであって、離脱率の定義だけを延々と説明されても満足しません。
情報の深さや範囲の問題 初心者向けの情報を求めているユーザーに対して専門的すぎる内容を提供したり、逆に経験者に対して基礎的な内容しか提供していなかったりすると、ミスマッチが生じます。
コンテンツを作成する際は、「誰が」「どのような状況で」「何を求めて」このページに来るのかを具体的に想像することが重要です。検索キーワードの分析、競合サイトの調査、既存ユーザーへのヒアリングなどを通じて、ユーザーニーズを正確に把握しましょう。
ページ表示速度の問題
ページの読み込みに時間がかかると、多くのユーザーが離脱します。これは技術的な課題であり、コンテンツの質とは別の問題です。
現代のユーザーは、素早い情報取得に慣れています。表示が遅いページは、それだけでストレスを感じさせ、他のサイトへ移動する動機になります。特にモバイル環境では、通信環境の影響もあり、表示速度への敏感度が高くなります。
表示速度が遅くなる主な原因としては、以下が挙げられます。
画像ファイルの最適化不足 サイズの大きい画像をそのままアップロードしていると、読み込みに時間がかかります。適切な圧縮や、次世代フォーマット(WebPなど)の活用が有効です。
JavaScriptやCSSの肥大化 不要なコードの蓄積、外部スクリプトの過剰な読み込みなどが原因で、ページの描画が遅くなることがあります。
サーバーのレスポンス時間 サーバーの性能が不足していたり、アクセス集中に対応できていなかったりすると、レスポンスが遅くなります。
キャッシュの未活用 適切なキャッシュ設定を行うことで、再訪問時の読み込み時間を短縮できます。
表示速度の改善は、Googleの「PageSpeed Insights」などのツールを使って現状を診断し、優先度の高い項目から対応していくのが効率的です。
スマートフォン対応の不足
多くのユーザーがスマートフォンでWebサイトを閲覧する現在、モバイル対応は必須です。スマートフォンでの表示や操作性に問題があると、ユーザーは快適に情報を取得できず、離脱につながります。
スマートフォン対応が不十分な場合の問題点は以下のとおりです。
表示崩れ PC向けのデザインをそのまま表示すると、文字が小さすぎたり、横スクロールが必要になったりして、読みにくくなります。
タップしにくいボタンやリンク ボタンやリンクが小さすぎたり、近接しすぎていたりすると、意図しない箇所をタップしてしまい、ストレスの原因となります。
フォーム入力の困難さ 入力欄が小さい、キーボードとの連携が悪いなど、モバイルでのフォーム入力にストレスを感じると、途中で離脱する原因になります。
ポップアップや広告の邪魔 画面全体を覆うようなポップアップや、閉じにくい広告は、特にモバイルでは大きなストレスとなります。
レスポンシブデザインを採用し、デバイスに応じた最適な表示を提供することが基本です。また、実際にスマートフォンで自社サイトを確認し、ユーザー体験に問題がないかをチェックすることも重要です。
導線設計とCTAの課題
ユーザーがページを見た後、「次に何をすればよいかわからない」という状態になると、離脱につながります。サイト内での回遊を促す導線設計と、具体的なアクションを促すCTA(Call To Action)の設置が重要です。
導線設計の問題
関連コンテンツへの誘導がない場合、ユーザーは興味を持っても次のページに進む手段がありません。また、ナビゲーションが複雑すぎたり、分かりにくかったりすると、目的のページにたどり着けずに離脱します。
内部リンクが適切に設置されていないと、ユーザーはサイト内を回遊する動機を失います。記事内から関連記事へ、商品ページからカテゴリページへなど、ユーザーの関心に沿った導線を設計することが大切です。
CTAの問題
CTAボタンが目立たない位置にあったり、文言が曖昧だったりすると、ユーザーは行動を起こしにくくなります。「詳しくはこちら」のような抽象的な表現よりも、「資料をダウンロードする」「無料で相談する」のように、具体的なアクションを明示する方が効果的です。
また、CTAのタイミングも重要です。コンテンツを読み終わる前に強引にCTAを表示したり、逆に長いページの最後にしかCTAがなかったりすると、機会損失につながります。ユーザーの行動に合わせて、適切なタイミングで複数回CTAを提示することを検討しましょう。
離脱率を改善するための施策
離脱率の原因を把握したら、次は具体的な改善施策に取り組みます。ここでは、実践的な改善方法を紹介します。重要なのは、自社サイトの課題に合った施策を選択し、優先順位をつけて実行することです。
コンテンツの質と検索意図への対応
離脱率改善の基本は、ユーザーが求める情報を適切に提供することです。コンテンツの質を高めることで、ユーザーの満足度が向上し、サイト内での回遊も促進されます。
検索意図の分析と反映
SEOからの流入を意識する場合、検索意図の分析が欠かせません。同じキーワードでも、ユーザーによって求める情報は異なります。
例えば「離脱率」というキーワードで検索するユーザーは、以下のような意図を持っている可能性があります。
- 離脱率の定義や計算方法を知りたい
- 自社サイトの離脱率が適正かどうか判断したい
- 離脱率を改善する方法を知りたい
- GA4での離脱率の確認方法を知りたい
実際に検索結果に表示される上位ページを確認し、どのような内容が評価されているかを分析しましょう。その上で、自社ならではの知見や具体例を加えて、オリジナリティのあるコンテンツを作成します。
タイトルと内容の一致
タイトルで期待を持たせた内容は、本文で確実に回答するようにしましょう。「〇〇の方法を解説」というタイトルであれば、具体的な方法が明示されている必要があります。タイトルと内容の不一致は、ユーザーの信頼を損ない、離脱の直接的な原因となります。
読みやすさの向上
長文のテキストが続くと、ユーザーは読み疲れて離脱しやすくなります。以下のような工夫で読みやすさを向上させましょう。
- 適切な見出しによる構造化
- 箇条書きや表の活用
- 画像や図解による視覚的な補足
- 適度な改行と余白
- 重要なポイントの強調
ユーザーは必ずしもページを上から下まで読むわけではありません。目次を設置して必要な情報に素早くアクセスできるようにしたり、各セクションの冒頭で要点をまとめたりすることで、スキャンリーディングにも対応できます。
表示速度の最適化
ページの表示速度は、ユーザー体験に直結する重要な要素です。技術的な対応が必要ですが、優先度の高い項目から着手することで効率的に改善できます。
現状の診断
まずは「PageSpeed Insights」などのツールを使って、現状のパフォーマンスを確認しましょう。このツールでは、改善すべき項目が優先度とともに表示されるため、何から着手すればよいかが明確になります。
画像の最適化
画像ファイルの最適化は、表示速度改善において効果が大きい施策の一つです。
- 適切なサイズにリサイズする(表示サイズ以上の解像度は不要)
- WebPなどの次世代フォーマットを活用する
- 圧縮ツールでファイルサイズを削減する
- 遅延読み込み(Lazy Loading)を実装する
不要なリソースの削減
使用していないJavaScriptやCSSが残っていると、無駄な読み込みが発生します。定期的にコードを見直し、不要なリソースを削除しましょう。また、外部サービスのスクリプト(アクセス解析タグ、広告タグなど)も、本当に必要なものだけに絞ることが重要です。
サーバー環境の見直し
サーバーのレスポンス時間が遅い場合は、サーバーのスペックアップやCDN(Content Delivery Network)の導入を検討します。特にアクセスが多いサイトでは、CDNを活用することで、ユーザーに近いサーバーからコンテンツを配信でき、表示速度が向上します。
モバイルフレンドリー対応
スマートフォンでの閲覧体験を最適化することは、現代のWebサイト運営において必須です。Googleもモバイルファーストインデックスを採用しており、モバイル対応はSEOの観点からも重要です。
レスポンシブデザインの採用
デバイスの画面サイズに応じてレイアウトが自動調整されるレスポンシブデザインを採用しましょう。これにより、PCとスマートフォンで別々のページを用意する必要がなくなり、管理も効率化されます。
タップ領域の確保
ボタンやリンクのタップ領域は、指で操作しやすいサイズを確保しましょう。小さすぎるボタンや、近接しすぎたリンクは誤タップの原因となり、ユーザー体験を損ないます。
フォントサイズと行間
スマートフォンでは、PCよりも画面が小さいため、フォントサイズや行間に注意が必要です。ピンチ操作で拡大しなくても読める文字サイズを基本とし、適度な行間を確保して読みやすさを担保しましょう。
実機でのテスト
開発者ツールでのシミュレーションだけでなく、実際のスマートフォンで表示や操作性を確認することをお勧めします。実機でテストすることで、シミュレーションでは気づかない問題を発見できることがあります。
内部リンクと回遊設計の見直し
ユーザーがサイト内を回遊しやすい設計にすることで、離脱を防ぎ、コンバージョンへの導線を強化できます。
関連コンテンツへの誘導
記事ページでは、読者が興味を持ちそうな関連記事へのリンクを設置しましょう。記事内の適切な箇所に自然な形で内部リンクを配置したり、記事末尾に関連記事一覧を表示したりする方法が有効です。
ポイントは、ユーザーの関心に沿った誘導を行うことです。単にPV数を稼ぐために無関係な記事へ誘導するのではなく、読者が「これも読みたい」と感じるような関連性のあるコンテンツを提案しましょう。
ナビゲーションの明確化
グローバルナビゲーションやパンくずリストを適切に設置し、ユーザーが現在地を把握しやすくしましょう。また、サイト内検索を設置することで、目的のページにダイレクトにアクセスできる導線も提供できます。
カテゴリ構造の整理
コンテンツが増えてくると、カテゴリ構造が複雑になりがちです。定期的にサイト構造を見直し、ユーザーが直感的に理解できる分類になっているかを確認しましょう。
CTAとフォームの最適化
離脱率を下げつつ、コンバージョンにつなげるためには、CTAとフォームの最適化が重要です。
CTAの配置と文言
CTAは、ユーザーの行動タイミングに合わせて複数箇所に配置しましょう。一般的には、以下のような場所が効果的です。
- ファーストビュー(ページ上部)
- コンテンツの区切り
- 記事末尾
- サイドバー(PCの場合)
文言は、具体的なアクションと得られるベネフィットが伝わるものにしましょう。「お問い合わせ」よりも「無料で相談する」、「資料請求」よりも「成功事例集をダウンロード」のように、具体性を持たせると効果的です。
フォームの最適化(EFO)
入力フォームは、離脱が発生しやすいポイントです。フォーム最適化(EFO:Entry Form Optimization)により、入力途中での離脱を減らすことができます。
- 入力項目を必要最小限に絞る
- 必須項目と任意項目を明確に区別する
- エラーメッセージをリアルタイムで表示する
- 入力補助機能(郵便番号からの住所自動入力など)を活用する
- 進捗状況を表示する(ステップ形式の場合)
特にBtoBサイトでは、フォームの項目数とリード獲得数のバランスを見ながら最適化を行うことが重要です。項目を減らしすぎるとリードの質が下がる可能性もあるため、テストを繰り返しながら最適解を探りましょう。
CTAとフォーム改善の実践事例
ある企業では、オウンドメディアを立ち上げた際、CTAとフォームの最適化を徹底的に行いました。当初、記事コンテンツのSEO対策により検索上位を獲得し、流入数は順調に伸びていましたが、肝心のリード獲得には結びついていませんでした。
そこで、以下のようなアプローチで改善を進めました。
ユーザーの状況に応じたCTAのチューニング
この企業では、すべての記事に同じCTAを配置するのではなく、ユーザーがどのような状況・動機・ニーズでその記事を読んでいるかを分析し、それに応じてCTAの配置や訴求内容をきめ細かく調整しました。例えば、比較検討段階にあるユーザー向けの記事には直接的な問い合わせを促すCTAを、情報収集段階のユーザー向けの記事には資料ダウンロードなど、より低いハードルのCTAを設置するという工夫です。
フォーム離脱への対応
CTAのクリック数が増加すると、新たな課題が浮上しました。問い合わせフォームでの離脱が増えてきたのです。そこで、フォーム項目の簡略化やUI(ユーザーインターフェース)の見直しといったEFO施策を実施しました。入力項目を必要最小限に絞り、ユーザーがストレスなくフォームを完了できるよう改善を重ねました。
成果
こうしたCTAとフォームの継続的な改善により、この企業は立ち上げから半年で月数十件、1年後には月100件を超える問い合わせを獲得するまでに成長しました。検索上位を獲得することと、CVR(コンバージョン率)を高めることは別の取り組みですが、両方を徹底したことが成果につながったポイントといえます。
この事例から学べることは、「CTAやフォームの改善は一度で終わりではなく、データを見ながら継続的にチューニングを繰り返すこと」の重要性です。ユーザーのニーズや行動は常に変化するため、定期的な見直しと改善が欠かせません。
改善すべきページの見極め方
限られたリソースで効果的な改善を行うためには、優先順位をつけてページを選定する必要があります。すべてのページを同時に改善することは現実的ではありません。ここでは、改善対象のページを見極める方法を解説します。
PV数と離脱率の関係から優先度を判断する
改善すべきページを選定する際の基本的な考え方は、「影響の大きいページから着手する」ことです。具体的には、PV数(ページビュー数)と離脱率の両方を考慮します。
優先度の高いページ
- PV数が多く、離脱率も高いページ
- コンバージョンへの導線上にあり、離脱率が高いページ
PV数が多いページで離脱率を改善できれば、多くのユーザーに影響を与えることができます。また、コンバージョン直前のページ(商品詳細ページ、サービス紹介ページなど)で離脱率が高い場合は、売上や問い合わせ数に直結するため、優先的に対応すべきです。
優先度の低いページ
- PV数が少ないページ(改善しても影響が限定的)
- 役割上、離脱率が高くても問題ないページ(サンクスページなど)
GA4などのアクセス解析ツールを使って、PV数と離脱率の両方を確認し、改善対象のページをリストアップしましょう。その上で、ビジネスへの影響度を考慮して優先順位をつけます。
コンバージョン導線上のボトルネックを特定する
離脱率の改善は、最終的にはコンバージョンの増加につなげることが目的です。そのためには、コンバージョンに至るまでのユーザーの行動を分析し、どこがボトルネックになっているかを特定することが重要です。
ファネル分析の活用
GA4の「探索」機能では、ファネル分析を行うことができます。例えば、ECサイトであれば「商品一覧 → 商品詳細 → カート → 決済 → 購入完了」という流れの各ステップで、どれだけのユーザーが離脱しているかを可視化できます。
ファネル分析により、最も離脱が多いステップを特定できます。そのステップに対して集中的に改善施策を実施することで、効率的にコンバージョン率を向上させることができます。
導線の見直し
ファネル分析の結果、想定していた導線とは異なるルートでコンバージョンに至っているケースもあります。実際のユーザー行動を分析することで、より効果的な導線設計のヒントが得られることがあります。
また、離脱が多いページでは、次のステップへの誘導が不十分な可能性があります。CTAの改善や、関連ページへの内部リンク追加など、具体的な対策を検討しましょう。
離脱率が高くても問題ないケース
離脱率はあくまで指標の一つであり、高いこと自体が必ずしも問題ではありません。ページの役割によっては、離脱率が高くても正常と判断できるケースがあります。
問題ないケース
- サンクスページ:問い合わせ完了後や購入完了後のページで離脱するのは自然な行動です
- 完結型のコンテンツ:FAQやヘルプページなど、ユーザーが疑問を解決したら離脱するのが想定される動きです
- 外部サイトへの誘導が目的のページ:パートナーサイトや外部サービスへ誘導するページでは、離脱(=外部サイトへの遷移)が成功を意味します
問題があるケース
- 入力フォームの途中ページ:フォーム入力中に離脱されるのは、ユーザーが何らかのストレスを感じている可能性があります
- 商品詳細ページ:購入に至る前に離脱されるのは、情報不足や不安要素がある可能性を示唆します
- サービス紹介ページ:問い合わせにつながる前に離脱されるのは、訴求力や導線に課題がある可能性があります
ページごとの役割を明確にし、その役割に照らして離脱率を評価することが重要です。「離脱率が高い = 悪い」と一律に判断するのではなく、文脈を踏まえた分析を心がけましょう。
離脱率改善を成果につなげるために
離脱率の改善施策を実行したら、その効果を測定し、継続的に改善を進めることが重要です。単発の施策で終わらせず、PDCAサイクルを回すことで、持続的な成果向上を実現できます。
データに基づく継続的なPDCAサイクル
離脱率改善を成果につなげるためには、データに基づいた継続的な改善が欠かせません。感覚や思い込みではなく、実際のデータを根拠に施策を立案・実行・検証することで、効果的な改善が可能になります。
計画(Plan):仮説の立案
まず、GA4などのデータを分析し、改善すべきページと課題を特定します。「なぜ離脱率が高いのか」について仮説を立て、具体的な改善施策を検討します。
例えば、「商品詳細ページの離脱率が高いのは、CTAが目立たないからではないか」という仮説を立てたとします。この場合、CTAのデザイン変更や配置見直しが施策候補となります。
実行(Do):施策の実施
仮説に基づいて施策を実行します。可能であれば、A/Bテストを実施して、施策の効果を比較検証できる形にしましょう。
A/Bテストでは、オリジナルのページ(Aパターン)と改善を加えたページ(Bパターン)をランダムに表示し、どちらが良い結果を出すかを統計的に判断します。これにより、施策の効果を客観的に評価できます。
検証(Check):効果測定
施策実施後、一定期間のデータを収集し、効果を測定します。離脱率だけでなく、コンバージョン率や滞在時間など、関連する指標も合わせて確認しましょう。
効果検証で重要なのは、十分なサンプル数を確保することです。PV数が少ないページでは、短期間のデータでは偏りが生じやすく、正確な評価が難しくなります。
改善(Action):次のアクションへ
検証結果を踏まえ、次のアクションを決定します。施策が効果的だった場合は、他のページにも展開することを検討しましょう。効果がなかった場合は、仮説を見直し、別のアプローチを試みます。
PDCAサイクルを継続的に回すことで、サイト全体のパフォーマンスが徐々に向上していきます。一度の施策で劇的な改善を期待するのではなく、小さな改善を積み重ねる姿勢が重要です。
ヒートマップやファネル分析の活用
離脱率の数値だけでは、「なぜ離脱するのか」という原因までは分かりません。より詳細なユーザー行動を把握するために、ヒートマップやファネル分析といったツールを活用しましょう。
ヒートマップ分析
ヒートマップは、ページ内でのユーザーの行動を視覚化するツールです。主に以下のような分析が可能です。
- スクロール分析:ページのどこまでスクロールされているかを把握できます。重要なコンテンツやCTAが見られていない場合、配置の見直しが必要です
- クリック分析:どこがクリックされているか、逆にどこがクリックされていないかを確認できます。CTAボタンがクリックされていない場合、デザインや文言の改善が必要です
- 注目度分析:ページのどの部分がよく見られているかを確認できます。注目度が低い部分にあるコンテンツは、配置を見直すか内容を改善する必要があります
ヒートマップ分析により、数値だけでは見えなかったユーザー行動の詳細が把握でき、具体的な改善ポイントが明確になります。
ファネル分析
前述のとおり、ファネル分析はコンバージョンに至るまでの各ステップでの離脱状況を可視化する手法です。GA4の探索機能や、その他の分析ツールを活用して実施できます。
ファネル分析のポイントは、想定している理想の導線と、実際のユーザー行動を比較することです。想定外のルートでコンバージョンに至っているケースや、特定のステップで大量に離脱しているケースを発見することで、効果的な改善策を立案できます。
分析ツールの組み合わせ
GA4、ヒートマップ、ファネル分析などのツールを組み合わせることで、より深いユーザー理解が可能になります。定量データ(数値)と定性データ(行動パターン)の両面からアプローチすることで、より確度の高い仮説を立てられます。
ただし、ツールを増やすほど分析に時間がかかるため、自社のリソースに合わせて優先順位をつけて活用することが大切です。まずはGA4でのデータ分析を基本とし、より詳細な分析が必要になった段階でヒートマップなどのツールを追加するのが効率的です。
まとめ
本記事では、Webサイトの離脱率改善について、原因の分析から具体的な施策、成果につなげるためのポイントまで解説しました。
離脱率改善のポイントを整理すると、以下のとおりです。
- 離脱率と直帰率の違いを正確に理解し、ページの役割に応じて適切に評価する
- 離脱の原因は、コンテンツのミスマッチ、表示速度、モバイル対応、導線設計など多岐にわたる
- 改善施策は、ユーザーニーズへの対応を基本とし、技術面と設計面の両方からアプローチする
- PV数と離脱率の両方を考慮し、ビジネスへの影響度が高いページから優先的に改善する
- 一度の施策で終わらせず、データに基づいたPDCAサイクルを継続的に回すことが重要
離脱率は、サイト改善において注目すべき指標の一つですが、最終的な目標はコンバージョンの増加や事業成果への貢献です。離脱率という数値を改善すること自体が目的ではなく、ユーザーにとって価値のあるサイト体験を提供することが根本にあるという点を忘れずに、改善に取り組んでいただければと思います。
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